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2010 年度 実績報告書

シャペロニンの構造揺らぎとフォールディング介助機能

計画研究

研究領域揺らぎが機能を決める生命分子の科学
研究課題/領域番号 20107009
研究機関大学共同利用機関法人自然科学研究機構(共通施設)

研究代表者

桑島 邦博  大学共同利用機関法人自然科学研究機構(共通施設), 岡崎統合バイオサイエンスセンター, 教授 (70091444)

キーワード生物物理 / 分子機械 / 分子認識 / 生体分子 / 蛋白質 / 分子シャペロン / アロステリック転移 / シャペロニン
研究概要

分子シャペロンは細胞内の蛋白質フォールディングに関わり、分子レベルの生命現象である蛋白質フォールディングと細胞レベルの生命現象とを結びつける重要な概念である。本研究では、分子シャペロンの構造揺らぎと機能発現との関係を物理化学的に明らかにする。ジメチルスルフォキシド(DMSO)停止水素重水素(H/D)交換法と二次元NMRを利用して、さまざまなシャペロニン複合体中のGroESのH/D交換反応を追跡し、生物機能が構造揺らぎをどのように利用しているかを明らかにする。平成22年度は、以下の研究を行った。
液体窒素中への急速凍結による反応停止と95%DMSOによるH/D交換反応停止を利用してGroES7量体の天然条件下におけるH/D交換反応の解析を行った。その結果、H/D交換反応測定の時間分解能を10分まで短くすることが出来た。TROSY-NMR法を用いた予備的なH/D交換反応測定の結果と比較し、両者でよく一致する結果が得られた。GroESのモバイルループ領域の保護度が小さく構造的に大きくゆらいでいることが分かった。
GroEL/GroES複合体中のGroES部分のH/D交換反応追跡のためには、^<15>N標識したGroESと非標識GroELの複合体を作成して、H/D交換反応後、95%DMSO中でゲルろ過等の手法を用いて標識GroESと非標識GroELを分離する必要がある(DMSOで変性状態のGroELが高濃度共存していると溶液粘度が増して良好なNMRスペクトルに得られないことが分かっている)。適切な分離条件を検討するため、HPLCによるGroELとGroESの分析を行った。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2011 2010 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Dissecting a bimolecular process of MgATP^<2-> binding to the chaperonin GroEL2011

    • 著者名/発表者名
      Jin Chen
    • 雑誌名

      J.Mol.Biol.

      巻: (印刷中)

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 何がタンパク質のフォールディング経路を決めるのか?2010

    • 著者名/発表者名
      中村敬
    • 雑誌名

      MedicalBio(オーム社)

      巻: 10月号別冊 ページ: 49-54

  • [学会発表] Molecular Mechanisms of Protein Folding2010

    • 著者名/発表者名
      K.Kuwajima
    • 学会等名
      The Overseas Sokendai Lecture in Bangkok FY2010 & The Inaugural CU-IMS Joint Symposium
    • 発表場所
      Chulalongkorn University, Bangkok, Thailand
    • 年月日
      20101020-20101021
  • [学会発表] Identification of fatty-acid binding site in the anti-tumor complex of of α-lactalbuin by 920-MHz NMR spectroscopy2010

    • 著者名/発表者名
      K.Kuwajima
    • 学会等名
      The 10th KIAS Conference on Protein Structure and Function
    • 発表場所
      Korea Institute for Advanced Study, Seoul, Korea
    • 年月日
      20100930-20101002
  • [学会発表] Identification of fatty-acid binding site in the anti-tumor complex of of α-lactalbuin by 920-MHz NMR spectroscopy2010

    • 著者名/発表者名
      K.Kuwajima
    • 学会等名
      IPR Seminar "Cooperation in Protein Science between Asian and Pacific Countries"
    • 発表場所
      the Institute for Protein Research, Osaka University(大阪)
    • 年月日
      2010-06-14
  • [備考]

    • URL

      http://gagliano.ims.ac.jp/Welcome.html

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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