計画研究
独自の戦略で新しいポルフィリノイドを合成した。特に、大きな2光子吸収断面積を持つポルフィリンの開発とメビウス芳香族性ポルフィリノイドの研究に焦点を当てた。具体的には、1)直線型共役ポルフィリンテープ以外にピリジン架橋ポルフィリン多量体などを系統的に合成し、分子形状と2光子吸収断面積の関係を明らかにした、2)こうした合成手法の展開としてディスクリートな構造をもったポルフィリンチューブの合成を行った、3)芳香族性を持つ環拡張ポルフィリンは大きな2光子吸収断面積を示す。ポルフィリンとヘキサフィリンの縮環体で巨大な2光子吸収断面積を確認した、4)捻れたメビウストポロジー上に共役したメビウス芳香族ポルフィリノイドの化学の基礎を確立した。具体的には、メビウス芳香族化合物の更なる生成法の探索、メビウス構造の達成法の確立、メビウス芳香族分子の励起状態ダイナミックスの解明、メビウス芳香族分子を用いたキラル分子認識、更に、柔軟なコンフォメーションをもつ環拡張ポルフィリンのプロトン化や集積化によるトポロジー制御などを検討した。更に、メビウス芳香族分子の光学分割、不斉合成などにも成功した。ポルフィリン集積体として、サブポルフィリンの化学の開拓も行った。側鎖に安定ラジカルを持つサブポルフィリンの合成や、カチオン性サブポルフィリンの結晶の単離、メソ位にフェロセンを持つサブポルフィリンの合成なども行った。なお、「太陽光を効率的に捕集するポルフィリンチューブの構築とその集積化」と「チューブ状化合物とフラーレン類との超分子錯体形成」ためにポルフィリン化合物を結合して多量化する合理的な合成法の開発から電子物性の解明を行う目的で、チューブ状ポルフィリン4量体及び6量体の合成を精力的に行った。結果、チューブ状ポルフィリンの結晶構造とC60内包チューブ状ポルフィリンの結晶構造を得ることに成功した。
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