計画研究
ナトリウムナフタレニドによって還元したカップ型ナノカーボンと4-ヨードアニリンをDMF中、30℃で反応させることで、アニリン基を修飾したカップ型ナノカーボンを得た。次に、テトラキスカルボキシフェニルポルフィリンの末端カルボン酸を塩化チオニルで処理後、アニリン修飾したカップ型ナノカーボンおよびオクタデシルアミンと反応させ、目的のポルフィリン修飾カップ型ナノカーボン[CNC-(H_2P)_n]を得た。CNC-(H_2P)_nのDMF懸濁液を光照射してポルフィリン部位を励起すると、分子内光誘起電子移動により電荷分離状態が生成し、470nmおよび620-800nm付近にポルフィリンラジカルカチオンに由来する過渡吸収スペクトルが観測された。470nmの過渡吸収の減衰から求めた電荷分離寿命は0.64±0.01msであり、非常に長寿命であることがわかった。電極としてOTE/SnO_2/CNC-(H_2P)_nを用いた場合、光電流発生におけるIPCE値はバイアス電圧下で最大11.0%となった。ポルフィリンナノチャンネル(PNC)には有機伝導体の材料としてよく用いられる優れた電子供与性を示すテトラチアフルバレン(TTF)をゲスト分子として取り込むことができた(PNC-TTF)。PNC-TTF結晶に、2端子法で端子付けし、伝導度測定を行った結果、電気伝導度には、PNC-TTF結晶の方向依存性があり、π-π相互作用が存在するc軸方向とc軸に垂直な方向とではc軸方向に約10倍大きい伝導性が見られた。また、PNC-TTFを用いた太陽電池のIPCE特性を検討した結果、IPCE値は460nmで最大となり、10.1%となった。IPCEスペクトルは吸収スペクトルと良い一致を示した。
すべて 2009 2008
すべて 雑誌論文 (14件) (うち査読あり 14件) 学会発表 (50件) 図書 (1件) 産業財産権 (3件)
Chemical Communications 6
ページ: 704-706
Journal of the American Chemical Society 131
ページ: 577-584
Journal of the American Chemical Society 130
ページ: 9451-9458
ページ: 14311-14323
Journal of Physical Chemistry A 112
ページ: 10744-10752
ページ: 14263-14272
Journal of Physical Chemistry C 112
ページ: 17694-17701
ページ: 15134-15142
Chemistry-A European Journal 14
ページ: 8904-8915
ページ: 15256-15257
ページ: 17141-17147
ページ: 16959-16967
ページ: 10206-10210
Angewandte Chemie, International Edition 47
ページ: 9669-9672