計画研究
【鹿野田】中性-イオン性転移系TTF-QCl_4において、電荷移動転移と格子2量体転移が分離する際にスピンが生成する様子をNMR実験で示した。単一分子種伝導体[M(tmdt)_2]に関し、M=Au系の金属反強磁性相とM=Cu系の絶縁性反強磁性相のNMR実験を基に、両系を統一的に理解する多軌道モデルを提案した。10%ホールドープされた三角格子モット絶縁体κ-(ET)_3Hg_<2.89>Br_8が、加圧により不均一電子相から非フェルミ流体相を経てフェルミ流体相が安定化される量子相転移系であることが分かった。【高橋】分子性導体α-(ET)_2I_3の加圧下(1.1GPa)NMR実験により、分子内の局所磁化率を明らかにし、ゼロギャップ状態に期待されるスピン磁化率の温度変化を見出した。また、同型のSe置換体も同様の局所磁化率の空間分布を持つことを示した。磁場誘起超伝導体であるπ-d混成系λ-(BETS)_2FeCl_4とその非磁性アニオン版であるλ-(BETS)_2GaCl_4が、共に伝道を担うBETS層において電荷不均化を示すことを明らかにした。π伝導電子-アニオン電気双極子結合系TMTSF_2FSO_3のSe核およびF核NMR実験により、π電子系の電荷不均化に対応してアニオンの状態に変化が現れることを見出した。【鈴村】分子性導体α-(ET)_2I_3のディラック粒子において、プラズマモードやクーロン遮蔽に対するコーンの傾斜効果を調べた。TTM-TTP塩における分子内電荷秩序については、多軌道混成バンドを第一原理計算で見積もり、電子相関を考慮した模型を導出し、平均場理論を用いて軌道間のエネルギー準位間隔が十分小さく隣接分子間に働く正の軌道交換相互作用が原因であることを明らかにした。(TMTSF)_2ClO_4について、2つの異なるフェルミ面と斥力が原因で、ノードをもつスピン1重項超伝導が得られることを示した。
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http://www.MDF.t.u-tokyo.ac.jp/index.html