研究領域 | 分子ナノシステムの創発化学 |
研究課題/領域番号 |
20111013
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研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
松井 真二 兵庫県立大学, 高度産業科学技術研究所, 教授 (00312306)
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研究分担者 |
春山 雄一 兵庫県立大学, 高度産業科学技術研究所, 准教授 (10316036)
岡田 真 兵庫県立大学, 高度産業科学技術研究所, 助教 (60637065)
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研究期間 (年度) |
2008-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | ナノインプリント / ナノ空間 / 自己組織化 / グラフォエピタキシー / 機能性分子 |
研究実績の概要 |
光反応性高分子液晶に対する配向性の評価は、偏光顕微鏡等により行ってきたが、ナノインプリントによる配向メカニズムは分かっていない。今回、表面近傍における光反応性高分子液晶の分子配向を調べるために、C K端NEXAFSスペクトル測定を行い、配向性を評価した。偏光UV照射により配向した光反応性液晶に対するNEXAFSスペクトルの角度依存性は、偏光UV照射の偏光方向により異なった振る舞いを観測した。すなわち、偏光UVの偏光方向と励起光の電場の方向が垂直の場合、励起光の入射角に依存して、 π*C=C状態のピークの強度が大きく変化したが、偏光UVの偏光方向が水平の場合、ほとんど変化しなかった。この結果から、光反応性高分子液晶分子の面内異方性を確認し、表面近傍も配向していることを示した。インプリントした光反応性液晶に対するNEXAFSスペクトルの入射角度依存性は、 ラインの方向に無関係にπ*C=C状態の角度依存性が観測された。これは、インプリントすることにより、 π*C=C状態が表面の面内に対し垂直に配向することを示した。この結果は、以前の偏光顕微鏡による観察結果(バルク)と異なっているが、表面近傍のみが均一に配向している可能性を示した。この結果は、ナノインプリントの表面配向への影響を明らかにしたものであり意義がある。さらに、熱ナノインプリントとLPUV照射を同時に行う事で、分子配向がどのように変化するのか評価を行った。熱ナノインプリント中にモールド背面からLPUVを照射し、熱ナノインプリント由来の配向とLPUV由来の配向を同時に発現させた。この時、熱ナノインプリント由来の配向方向とLPUV由来の配向方向が垂直になるよう設定した。実験の結果、熱ナノインプリント由来の配向とLPUV由来の配向が競合する形で分子配向が起こった。ただ、わずかながらLPUV由来の配向の方が優位であった。
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現在までの達成度 (段落) |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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