研究領域 | 細胞内ロジスティクス:病態の理解に向けた細胞内物流システムの融合研究 |
研究課題/領域番号 |
20113007
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研究機関 | 独立行政法人理化学研究所 |
研究代表者 |
牧野内 昭武 独立行政法人理化学研究所, VCADシステム研究プログラム, プログラムディレクター (80087460)
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研究分担者 |
竹本 智子 , 生物基盤構築チーム, 研究員 (00450403)
吉澤 信 , 生物基盤構築チーム, 研究員 (10455371)
西村 将臣 , 生物基盤構築チーム, リサーチアソシエイト (50392064)
横田 秀夫 , 生物基盤構築チーム, チームリーダー (00261206)
曽我 公平 東京理学大学, 基礎工学部, 准教授 (50272399)
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キーワード | 画像処理 / パターン認識 / 生体生命情報学 / アルゴリズム / 計測工学 |
研究概要 |
細胞内の各物質輸送経路の統括的解明のための定量解析と統括的理解に資する、細胞内画像を基とした新しいデジタル解析システムの確立をの目指して、細胞内輸送観察システム構築、細胞内物流システム画像処理計算法とそのソフトウェアの研究・開発を実施した。 1. 細胞内物流システム解析に特化した画像処理アルゴリズムの研究・開発 細胞内画像に対する専門家の領域抽出の認識基準が、画像中の輝度、テクスチャ特徴、領域形状であることを見いだし、その評価基準を実装した抽出システムの開発を進め、時空間でトポロジー変化が生じる細胞内画像に対し、精度高い抽出を実現するアルゴリズムを自動的に選択し、大量画像からも精度高い抽出できることを示した。また、細胞内観察画像の特徴抽出API開発とそれに必要な要素アルゴリズムの研究を実施し、画像中の顕著な特徴分布を計算出来る2次元Saliency及びスケール変換に依存しない特徴点群の2次元SIFTを3次元画像に対して拡張する事に成功した。また、離散曲率導関数計算法に関する研究をすすめ、国際的に高い評価を得た。 2. 細胞生物学者に優しい画像処理計算ソフトウェアの研究・開発 新規アルゴリズムや理論公募班の研究成果を直ちに生物系研究者が活用できるソフトウェアにするための画像処理統合プラットフォームを設計し、プラグインの形で連結する仕組みを構築した。また、基礎的な処理ライブラリを開発した。 3.細胞内物流システムの長時間観察システムの開発・運用 近赤外光により可視光を発するアップコンバージョン粒子を観察するシステムの構築を進めた。昨年度導入の共焦点レーザー顕微鏡に980nmのレーザー光を導入する系を開発し、シングルピンホール型の装置として初めてサブミクロン精度の3次元観察に成功した。 次年度以降にこれらの成果を基に、実際の細胞の観察と細胞画像の処理を行うと共に、解析の基礎を確立する予定である。
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