計画研究
線虫C. elegansの初期胚をモデルとして、細胞核内で遺伝情報を取り巻く環境について空間的視点から定量化し、遺伝情報場の理論を提唱することを目的とする。本研究では遺伝子収納の場である核の大きさに着目する。当該年度での成果は以下の通りである。(1)線虫C. elegansの初期胚発生過程における細胞分裂期の染色体の凝縮について解析を行っている。前年度までに、線虫のみならずアフリカツメガエルの抽出液を用いた実験でも核の大きさと染色体の凝縮とに相関があることを見いだしていた。本年度は、これらの成果をまとめ論文投稿を行った。編集者および査読者にはおおむね好評だが、いくつかの追加実験・解析を要求されたため、これらの解析を遂行した(継続中)。(2)線虫C. elegansの初期胚発生過程における染色体の動態を可視化・定量化した。胚発生に伴い核の大きさが減少するのに伴い、染色体の動態も変化することを見いだした。さらに、染色体動態の変化と相関があるクロマチンの変化を探索するため、ヒストンの修飾やヘテロクロマチン領域の形成の変化を解析した(ヒストンの修飾については新学術領域内の共同研究)。そして、これらの動態変化を説明づけるコンピュータシミュレーションの構築を行った。これらの研究は学会発表を行い、専門家からのフィードバックをうけ、現在論文投稿準備中である。
24年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2013 2012 その他
すべて 雑誌論文 (7件) (うち査読あり 5件) 学会発表 (5件) (うち招待講演 3件) 備考 (4件)
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