(1)記憶の時間スケジューリングの数理モデル ●齊藤班の実験結果:刺激と刺激の間隔が長い方が、短いときよりもむしろ長期記憶形成が促進されること、の数理モデルを建設し、その解析によって実験結果の予測を行う。 ●1つの神経集団からもう1つの集団へと記憶が転移するときのシナプス可塑性を、小脳内の記憶転移と扁桃体内の記憶転移を数理モデル化することにより解明する。 ●上記2点を含むような数理モデルプロトタイプを開発し、他の応用に備える。 (2)線虫の行動解析と数理モデリング ●飯野班の実験データを解析し、線虫の移動行動の統計的性質を定量的に決定する。 ●線虫の移動行動を、ランダム・ウォークおよび、その一種の単純化であるマルコフ過程を用いて数理モデル化し、数理モデルの各項と移動行動の素過程を対応づける。 ●数理モデルの各項を除去・減弱した場合の移動行動を数値計算と理論解析により調べ、飯野の細胞破壊実験の結果と照合し、各遺伝子や細胞と各行動素過程を対応づける。 ●線虫のニューラル・ネットワークの移動行動関連部分のみを抽出し、数値計算することによって、各ニューロンやその群を、移動行動の素過程により直接的に対応づける。 (3)選択的注意の数理モデル 選択的注意のモデルを数理モデルを建設し、実験結果に適用する。
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