研究領域 | 神経系の動作原理を明らかにするためのシステム分子行動学 |
研究課題/領域番号 |
20115010
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
辻 敏夫 広島大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (90179995)
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研究分担者 |
鈴木 芳代 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 量子ビーム応用研究部門, 研究員 (10507437)
滝口 昇 金沢大学, 理工研究域・自然システム学系, 准教授 (20304462)
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研究期間 (年度) |
2008-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 生物模倣型センサシステム / 化学受容 / 刺激応答 / 線虫の神経-筋モデル / マウスの嗅神経系モデル / バイオアッセイシステム / 呼吸波 |
研究実績の概要 |
近年,環境中に存在する化学物質が生物に与える影響を定量評価するためのセンサシステムの必要性が指摘されている.本研究では,線虫・マウス・小型魚類を主な対象として,生物の情報処理メカニズムを工学の立場から読み解き,融合し,革新的な生物模倣型(バイオミメティック)のセンサシステムの構築を目指す.本年度は,当初の研究計画を実施し,以下の成果を収めた. (1)線虫の刺激応答メカニズムを応用して移動ロボットの環境適応制御を実現する:昨年度までに構築した線虫の走化性シミュレータを線虫型移動ロボットに実装した環境適応型制御システムを開発した.提案システムは,カメラにより取得した環境情報をもとに行動生成を行うもので,実環境下において,線虫の走化性に基づいたロボット制御を可能とした.さらに,本システムの多機能化を目的として,線虫の刺激応答を神経回路レベル及び筋細胞レベルで再現する新たなシミュレータを構築した. (2)マウスの匂い識別アルゴリズムを実装した匂いセンサシステム(人工官能検査装置)を開発する:マウス嗅球の神経活動パターンを入力として,似ている匂いと似ていない匂いに分類可能なニューラルネットモデルを構築した.これまでに構築した嗅球の神経活動パターン予測モデル[日本味と匂学会論文賞]の出力を新提案のニューラルネットモデルに入力することで,人工官能検査を可能とした. (3)ゼブラフィッシュを用いた水質検査システムを構築する:これまでに構築した水質検査システムと小型魚類の生体信号を用いたカメラレス行動解析システムを統合した.これにより,試験魚に余分な光刺激を与えないという新たな利点を備えながら,カメラシステムを用いたバイオアッセイシステムと同程度の精度で水質汚染が検知できる,革新的なカメラレス水質検査用バイオアッセイシステムを完成させた[IEEE Trans. Instrum. Meas.].
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現在までの達成度 (段落) |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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