赤池らと共同で見出した8-ニトロcGMPは、セカンドメッセンジャーとして重要なcGMPの誘導体である。内因性のcGMP誘導体は、これまで全く知られておらず、その生理機能に注目が集まっている。8-ニトロcGMPは、タンパク質に含まれるシステイン残基の側鎖チオールと反応して、亜硝酸イオンを放出し、共有結合を形成する。我々は、このタンパク質S-グアニル化修飾に着目した。8-ニトロcGMPは、活性酸素シグナルに深い関係があると予想される。S-グアニル化修飾は、活性酸素をタンパク質がセンシングする重要なメカニズムと考えた。そこで、8-ニトロcGMPと反応する含Cysタンパク質の同定を目指す。さらに、本修飾が消去される過程を研究する。ニトログアノシン誘導体をもとに蛍光プローブを設計して解析に活用する。
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