計画研究
新学術領域研究(研究領域提案型)
本研究では、東アジアで大量に排出されるエアロゾルおよび前駆物質に対し、他国が日本へ及ぼす越境汚染とそのインパクト、わが国の経済活動や消費による他国への誘発効果、各国の排出構造とその相互連関を定量的に明らかにすることを目的としている。このために、(1)オゾンや有機二次粒子生成の前駆体として重要な役割を果たす植物起源VOC(BVOC)インベントリの構築、(2)大気化学輸送モデルを用いたアジア諸国の産業部門別排出量と各国の受ける影響度の国内及び越境汚染も考慮した影響ポテンシャルによる定量化、(3)産業連関分析法に基づく社会経済的な人為発生源排出構造の解明、について研究を行う。(1)では実測データが数少ない植物起源VOC(BVOC)フラックスの実測をアジア固有種について実施し、得られた実測データとアジア地域の植生図などからBVOCインベントリマップを作成する。一方、人為起源インベントリには凝縮性ダスト発生量などの他計画研究の成果を反映させた改良を行う。最終的には、輸送・反応過程や人や植物への暴露影響について、他研究項目の成果を導入し評価精度の向上を図る。(3)では、アジア国際産業連関表の各部門へ人為起源エアロゾル・前駆体直接排出量さらには、(2)で計量された影響ポテンシャルを配分し、負荷及び影響に関わる内包型原単位の算出を行う。さらに、産業連関分析法による排出構造分析を実施し冒頭の目的を達成する。
すべて 2010 2009
すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (3件)
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