研究領域 | 東アジアにおけるエアロゾルの植物・人間系へのインパクト |
研究課題/領域番号 |
20120008
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
畠山 史郎 東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究院, 教授 (30132856)
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研究分担者 |
渡邊 泉 東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究院, 准教授 (30302912)
新垣 雄光 琉球大学, 理学部, 准教授 (80343375)
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キーワード | 東アジア / 航空機観測 / エアロゾル / 後方流跡線解析 / 輸送モデル予測 / 韓国 / 地上同機観測 |
研究概要 |
平成21年10月に長崎県福江島をベースとして東シナ海上空の航空機観測を実施した。また、観測の前には、使用した飛行機KingAirを所有するダイアモンドエアーサービス社(愛知県小牧市)において、測定機器類(オゾン計、SO2計、ハイボリューム・テープ・サンプラー、パーティクル・マスモニタ、パーティクル・カウンタ、バイオエアロゾルサンプラー、カスケード・インパクタ、NOy計、CO計)の搭載、試験運転、試験飛行などを行った。観測飛行は10月14日、15日、17日に行った。14日は海からの影響を受けてNa^+、Cl^-の割合が大きくなり、15日は純粋な汚染気塊が朝鮮半島から南下してきたためSo_4^<2->、NH_4^+の割合が大きくなったと考えられる。これに対して、17日は10月には珍しく黄砂が飛来し、その影響でCa^<2+>濃度が高くなったと考えられる。またSO_4^<2->、NH_4^+濃度も他の日に比べ高くなっており、黄砂の巨大な気塊により汚染気塊も同時に押し出されてきたことがモデルからも分かった。 また、この観測を韓国と同時に行うため、9月10-12日に韓国環境科学研究院を訪問しAhn博士、Kim博士らと、観測スケジュールや観測項目の詳細について打ち合わせた。観測期間中は韓国側と電話またはメールで緊密に連絡を取り合い、フライトスケジュールを決定するとともに、最新のデータの交換も行った。さらに観測のデータについては平成22年2月に上記韓国の研究者らの来訪を受けて日韓合同でのデータ解析ワークショップを行い、両グループによる解析を行った。日韓の研究者が同時に合同で大気環境に関する航空機観測を行ったのは初めてのことである。
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