研究領域 | 東アジアにおけるエアロゾルの植物・人間系へのインパクト |
研究課題/領域番号 |
20120010
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
伊豆田 猛 東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究院, 教授 (20212946)
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研究分担者 |
石田 厚 独立行政邦人森林総合研究所, 植物生態研究領域独, 室長 (60343787)
矢崎 健一 独立行政邦人森林総合研究所, 植物生態研究領域, 主任研究員 (30353890)
野口 享太郎 独立行政邦人森林総合研究所, 立地環境研究領域, 主任研究員 (70353802)
LENGGORO Wuled 東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究院, 特任准教授 (10304403)
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キーワード | エアロゾル / 樹木 / 樹種間差異 |
研究概要 |
近年、東アジアにおけるエアロゾルによる越境大気汚染とその生態系影響が懸念されている。しかしながら、エアロゾルが植物に及ぼす影響はまったく解明されていない。このため、東アジアにおける植物に対するエアロゾルの影響に関する現状評価や将来予測を行なえない状況である。そこで、本研究においては、東アジアの代表的な樹種に対するエアロゾルの影響を実験的に解明することを目的とした。本研究においては、樹木生理生態学を専門とする研究者と微粒子工学分野の研究者が協力し、エアロゾル粒子発生器とエアロゾル曝露チャンバーを作成し、東アジアで極めて深刻な環境問題であるエアロゾルが樹木に及ぼす影響とその樹種間差異を解明するため、極めて重要性が高く、意義がある。 平成20年度は、長期間にわたって樹木を育成でき、樹木にエアロゾル(ブラックカーボン)を曝露することができるエアロゾル粒子発生器とエアロゾル曝露チャンバーを設計し、作成した。粒子径が数百ナノメータであるカーボン粒子を気中に発生させることを目的とし、新たなエアロゾル粒子発生器の設計を行った。開発したエアロゾル粒子発生器においては、一次粒子径が数十ナノメータのカーボン粒子を用いた水溶性懸濁液を液滴化し、気中へ分散させる方式を採用した。その結果、気中で水が蒸発した後に凝集体(二次粒子)となるカーボン粒子が樹木の葉に沈着した。また、東アジアの代表的樹種(スギ, カラマツ, ブナ, スダジイなど)の生理生化学的機能、水分状態および栄養状態の評価方法を検討し、確立した。
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