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2008 年度 実績報告書

エアロゾルによる生体影響の評価

計画研究

研究領域東アジアにおけるエアロゾルの植物・人間系へのインパクト
研究課題/領域番号 20120014
研究機関独立行政法人国立環境研究所

研究代表者

高野 裕久  独立行政法人国立環境研究所, 環境健康研究領域, 領域長 (60281698)

キーワード微小粒子 / 生態影響 / 免疫影響 / 呼吸器影響
研究概要

大気中に存在する微小粒子等のエアロゾルによる健康影響が危惧されている。近年、我が国では、東アジアを中心とする広域大気汚染・越境大気汚染や黄砂の問題がクローズアップされ、広域・越境汚染に基づく微小粒子・エアロゾルによる健康影響を明らかにする必要性が増している。一方、微小粒子等のエアロゾルの健康影響は、疫学的にも実験的にも、アレルギー疾患や呼吸器疾患を有する集団に発現しやすい。そのため、高感受性と考えられるアレルギー疾患の内在メカニズムにおいて重要な役割を演ずる免疫・アレルギー応答や呼吸器とエアロゾルの第一の物理化学的接点である気道上皮にそれらが及ぼす健康影響を、まず明らかにする必要がある。本研究では、微小粒子・エアロゾルに含まれる含有成分を細胞培養系に曝露することにより、微小粒子・エアロゾルの健康影響を、免疫応答と気道上皮への影響に注目し、実験的に評価することを目的とした。今年度は、1.微小粒子・エアロゾルによる免疫応答への影響評価、特に、1-1-1.微小粒子・エアロゾルによる複合免疫応答への影響評価を中心に研究を進めた。「アレルギー素因」を持つNcNgaマウスより脾細胞を採取し、それにに微小粒子・エアロゾルの含有成分としてベンゾピレン(BaP)やフェナントラキノン(PQ)、ナフトキノン(NQ)を曝露し、細胞の構成比率の変化や活性化(表面マーカー発現、液性因子産生等)を検討した。その結果、BaPおよびPQ、NQは、ある濃度において、脾細胞中のCD86、TCR、CD69を発現する細胞の割合やIL-4産生を増加させることが明らかとなった。これより、微小粒子・エアロゾルの含有成分であるBaP、PQ、NQは、抗原提示細胞やリンパ球の活性化を促進する可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2009 その他

すべて 雑誌論文 (2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 環境化学物質によるアレルギー疾患の増悪2009

    • 著者名/発表者名
      高野裕久
    • 雑誌名

      医学のあゆみ 228

      ページ: 763-768

  • [雑誌論文] 環境化学物質によるアレルギー疾患の増悪

    • 著者名/発表者名
      高野裕久
    • 雑誌名

      臨床環境医学 (印刷中)

  • [学会発表] 大気環境と健康2009

    • 著者名/発表者名
      高野裕久
    • 学会等名
      第38回大気汚染公害認定研究会
    • 発表場所
      守口
    • 年月日
      2009-02-08

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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