研究領域 | サンゴ礁学-複合ストレス下の生態系と人の共生・共存未来戦略- |
研究課題/領域番号 |
20121002
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
日高 道雄 琉球大学, 理学部, 教授 (00128498)
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研究分担者 |
中村 崇 琉球大学, 理学部, 講師 (40404553)
酒井 一彦 琉球大学, 熱帯生物圏研究センター, 教授 (50153838)
伊藤 彰英 琉球大学, 教育学部, 教授 (60273265)
山城 秀之 沖縄工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (80341676)
磯村 尚子 沖縄工業高等専門学校, その他部局等, 助教 (90376989)
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研究期間 (年度) |
2008-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 共生系 / ストレス応答 / サンゴ / 褐虫藻 / 酸化ストレス / 遺伝子発現 / 生活史特性 / モニタリング |
研究実績の概要 |
本研究では、様々な生活史特性を持つサンゴのストレス応答を、特に初期生活史に焦点を当てて調べることを目的とした。また、群体型や遺伝子型などの違いによるストレス応答の違い、各種ストレスによる群体死亡要因や新規加入の変動などを解析し、野外の群集モニタリング結果と関連づけることを目標とした。 ウスエダミドリイシの一次ポリプを、高温、有機スズ(TBT)、光合成阻害剤(DCMU)に暴露し、発現変化する遺伝子を調べた結果、各ストレスに特異的に反応して発現が上昇する遺伝子が見つかった。遺伝子発現を調べることによりサンゴの受けているストレスを推測することができるようになる可能性が示唆された。 沖縄本島北部の海域9地点でのサンゴ群集モニタリング結果を取りまとめ、さらに量的に卓越するミドリイシ属において、群体形の違いによる高水温と台風の物理ストレスへの反応の違いを明らかにした。造礁サンゴにとっての極限環境ともいえるサンゴ礁辺縁部に生息するサンゴ種に焦点を当て、飼育系を用いた各種ストレス実験を行った。2011年2月に見られたコモンサンゴ類の局所的大量死は、急激な水温低下がサンゴの組織収縮を引き起こし,露出した骨格に付着珪藻が大量繁茂することが原因であることを突き止めた.珪藻やシアノバクテリア等の付着はサンゴの生理機能を低下させた. アザミサンゴより単離した褐虫藻と海水中の微量元素の定量結果から、Fe, Co, Cu, Znなどの生体必須微量元素の多くが1万倍以上の高い濃縮係数を示した。特にFe, Zn, Cdは十万倍以上の高い濃縮係数を示し、特異的であった。 ミドリイシ属の2種トゲスギミドリイシとサボテンミドリイシの中間形態を持つ群体を野外で発見した。これら2種の種間交配は,種内交配に比べて受精率は低いものの,高いプラヌラ生残率を示す場合があり、雑種体が生き残る可能性は高いと考えられた.
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現在までの達成度 (段落) |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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