研究概要 |
研究計画初年度の平成20年度は,石垣島とパラオ諸島におけるこれまでの結果をまとめ,今後5年間の継続調査のために,改めて測線調査を行った。また,これまでの物理,化学量の計測結果を解析して,計画研究CO2とともに,今後5年間の継続測定の項目と地点を決定し,測定を開始した。 酸性化応答実験のためのシステムを新たに構築した。このシステムは,とくに炭酸系(アルカリ度と全炭酸)を連続精密に測定できるよう,従来のシステムを改良し,その結果従来よりより高速で,精密に測定が可能となった。これによって,酸性環境下での石灰質堆積物の溶解や,ソフトコーラルの微量な石灰化速度も測定が可能となった。 これまでに得られたサンゴ礁コアの再解析,とくにこれまで属レベルまでしか同定していなかったコア中のサンゴを,種レベルまで同定し直して,現在のサンゴ群集の構成と比較できる群集変遷の解析を開始した。新たに掘削調査を実施してコア試料を採取する地点を選定した。
|