研究領域 | DNA気候学への挑戦 |
研究課題/領域番号 |
20H05728
|
研究機関 | 国立研究開発法人海洋研究開発機構 |
研究代表者 |
小玉 知央 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 地球環境部門(環境変動予測研究センター), 副主任研究員 (90598939)
|
研究分担者 |
山田 洋平 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 地球環境部門(環境変動予測研究センター), 特任研究員 (40637352)
中野 満寿男 国立研究開発法人海洋研究開発機構, 地球環境部門(環境変動予測研究センター), 副主任研究員 (40713954)
|
研究期間 (年度) |
2020-10-02 – 2023-03-31
|
キーワード | 全球雲解像モデル / 大気海洋結合モデル / 気候シミュレーション |
研究実績の概要 |
DNA(Deep Numerical Analysis)気候学の開拓を目指し、全球非静力学モデルNICAMおよび大気海洋結合モデルNICOCOを信頼できる次世代全球気候モデルとして確立するため、本年度はスーパーコンピュータ「富岳」において、前年度までに決定した全球雲解像気候実験の標準設定を用いて3.5kmメッシュのNICAMを用いた10年実験を実施した。結果を解析した結果、熱帯季節内振動の活発化頻度や伝搬、ならびにその影響を強く受けるスーパー台風(ここでは生涯最低中心気圧が920hPa以下)の経路や構造の特徴がよく再現されていること、梅雨前線の季節進行など日本を含む中緯度域の気候場の再現性が向上していることが明らかになった。並行して大気14km、海洋0.25度メッシュのNICOCOを用いた大気海洋結合実験を3種類のモデル設定で5年以上実施し、最新のNICAM標準設定を用いることで海水面温度のドリフトが低減すること、サンプル数が少ない限界はあるもののENSOに似た振動が見られことが明らかになり、NICOCOの有望性を示すことができた。この結果を受けて、大気3.5km、海洋0.1度メッシュのNICOCOを用いた大気海洋結合実験を開始した。また、熱帯における大気海洋結合を評価する新しい手法として、海水面温度と鉛直積算水蒸気量の季節内成分から定義される2次元ダイアグラムを提案した。この評価手法を再解析データおよびNICOCO実験データに適用した結果、インドおよび太平洋暖水域では両者の間の位相関係は整合的であったが、中央太平洋域では逆向きの関係が得られた。このような関係は、大気擾乱が海水面温度へ与える影響の差異によって説明可能であり、今後のモデル改良に対する指針を与えることが期待できる。
|
現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|