研究領域 | DNA気候学への挑戦 |
研究課題/領域番号 |
20H05729
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
三浦 裕亮 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 准教授 (70415991)
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研究分担者 |
関口 美保 東京海洋大学, 学術研究院, 教授 (00377079)
山上 遥航 東京大学, 大気海洋研究所, 特任研究員 (40869905)
渡部 雅浩 東京大学, 大気海洋研究所, 教授 (70344497)
佐藤 陽祐 北海道大学, 理学研究院, 准教授 (10633505)
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研究期間 (年度) |
2020-10-02 – 2023-03-31
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キーワード | 気候モデル / MIROC / 力学コア / 高解像度気候シミュレーション / 雲ー放射相互作用 |
研究実績の概要 |
本学術変革領域では、次世代気候モデル構築を目指して3つのプランを設定している。プランAは全球雲解像モデルNICAMの気候モデル化、プランBは気候モデルMIROCの雲解像モデル化、プランCは新しい発想による新モデル開発である。本計画班はプランBを遂行しつつ、プランAをサポートする役割を担っている。また、MIROCの高解像度化研究の一環として、雲解像モデルの長期積分の特性を把握し、パラメタリゼーションによる雲表現とのシームレスな接続方法についても研究している。 MIROCの高解像度化を目指した研究として、正20面体を分割した格子構造の上で新しい変数配置の力学コアを開発している。本年度は、前年度に開発した解像度間の内挿・外挿スキームを基盤として、マルチグリッド法を用いた並列ポアッソンソルバーを開発し、東大Wisteriaを用いて計算精度、計算速度の検証を行った。 MIROCの雲表現の改良に対応するべく大気放射パラメタリゼーションの研究を実施している。太陽放射と地球放射がオーバーラップする波長帯における計算精度を向上させるため、太陽放射と地球放射の単一プロセスとしての取り扱いを改め、太陽放射と地球放射を分離して計算するようにコード全体をアップデートした。また、従来は取り扱ってこなかったアンモニアなどの微量気体の吸収・射出計算を可能にした。 NICAMの開発者との交流機会を積極的に作り、信頼関係の醸成に努めた。長期積分についての知見を共有し、プランAを積極的に支援した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究課題の立ち上げ時からコロナ禍の渦中にあり、当初計画していた対面での意思疎通には大きな困難が生じてきた。また、研究以外の業務(学生のサポートなど)の負担が非常に大きく、研究活動に支障が出ていることは否定できない。そのような状況ではあったが、オンラインの活用や若手、学生の活躍により、当初想定に近い進展がある。
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今後の研究の推進方策 |
プランA(NICAMの気候モデル化)を支援しつつ、MIROCの雲解像モデル化を遂行する。雲解像モデル化に向けて雲微物理の研究者と連携する。
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