不均一系光触媒を用いてメチル基のみが重水素化された高級アミンを合成し、その一部をA04班での代謝活性の測定のためのサンプルとして供与した。また、重水や部分重水素化されたメタノールを用いた精密な重水素化は期待したほどの精密さで重水素化されたメチルアミンが得られないことがわかったことに加えて、A04班での検討で、メチルアミンの場合大きな速度論的な同位体効果が得られにくいことがわかった。そのため研究の標的を重水素化されたメチルアミンから重水素化されたアルコールへと移すことにした。医薬分子のアルコールとして、ロサルタンをモデル基質として設定し、重水によってロサルタンに含まれるアルコールの C-H 結合を C-D 結合へと直接する手法を探索した。その結果、有効な重水素化法を見出した。
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