• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2021 年度 実績報告書

ドローンを用いた微気象の能動的観測技術の創出

計画研究

研究領域微気象制御学:微気象の調和的予測と能動的観測の融合による自律制御型社会基盤の創成
研究課題/領域番号 20H05752
研究機関千葉大学

研究代表者

鈴木 智  千葉大学, 大学院工学研究院, 准教授 (90571274)

研究分担者 椿野 大輔  名古屋大学, 工学研究科, 講師 (00612813)
野田 龍介  京都大学, 工学研究科, 助教 (00811267)
劉 浩  千葉大学, 大学院工学研究院, 教授 (40303698)
研究期間 (年度) 2020-10-02 – 2023-03-31
キーワード微気象予測 / ナノドローン / 多階層制御 / 外乱オブザーバ
研究実績の概要

研究の2年目にあたる本年度は,(i)生物規範型ナノドローンの開発,(ii)マイクロドローンの情報機能化,(iii)多階層制御技術,(iv)外乱オブザーバを用いた風外乱推定に関する個別の研究開発を行うとともに,各研究の統合について検討を行った.

生物規範型ナノドローンの開発に関しては,羽ばたき飛行に着想を得たデュアルロータ型ドローンの開発を実施した.本年度は昨年度のシミュレーションに基づいて製作した機体の制御システムの構築を行った. マイクロドローンの情報機能化に関しては,昨年度に引き続き,研究室で保有しているドローンに小型2次元風速センサを搭載し,評価を行った.昨年度は有線での計測を主としていたが,本年度は無線計測システムの開発を実施し,ドローンが自由に飛行する中での計測が可能となった. 多階層制御技術の開発に関しては,非一様なグループに対する階層化分散最適制御に関する研究と,複数エージェントによる協調Kalmanフィルタの設計に関する研究を実施した.前者では制御ループの階層性と最適性が両立する制御系の設計を行い,後者では複数の計測を複合することで全体システムの理論的な誤差分散の低減が可能であることを示した.外乱オブザーバを用いた風外乱推定に関しては,非線形外乱オブザーバを用いた外乱推定器の開発を行った.T-S Fuzzyオブザーバとドローンのダイナミクスを基礎として外乱オブザーバを設計し,シミュレーションおよび実機実験によって有効性を示した.

以上に加え,本年度は(ii)と(iv)の統合として,同一機体に風速センサと外乱オブザーバを実装し,風環境の中での飛行試験によって各々の有効性を示す実験を実施した.結果として風速センサ及び外乱オブザーバがともに風速測定において有効であることが示された

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

各研究開発項目について、おおむね当初計画通りに遂行されている.また,これに加えて部分的に各研究グループの研究成果の統合が順調に進行していることから,「おおむね順調に進展している」と判断した.

今後の研究の推進方策

本年度の研究進捗を踏まえて、当初計画通りに研究を遂行していく予定である.

本年度は,マイクロドローンの情報機能化,外乱オブザーバの設計,及び階層制御技術の統合化を目指す.風速センサと外乱オブザーバを実装した複数ドローンを風洞内で飛行させる実験を実施し,個別のドローンの計測の有効性を示すとともに,協調Kalmanフィルタによってより正確な推定が可能であるかを検証する.

また,年度の後半においては統合されたシステムを完成したナノドローンに実装することで本研究開発を完了することを目指す.

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2022 2021

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 1件)

  • [雑誌論文] Compact Sphere-Shaped Airflow Vector Sensor Based on MEMS Differential Pressure Sensors2022

    • 著者名/発表者名
      Haneda Kotaro、Matsudaira Kenei、Noda Ryusuke、Nakata Toshiyuki、Suzuki Satoshi、Liu Hao、Takahashi Hidetoshi
    • 雑誌名

      Sensors

      巻: 22 ページ: 1087~1087

    • DOI

      10.3390/s22031087

  • [学会発表] 階層化最適制御則における情報集約が生じる条件について2021

    • 著者名/発表者名
      藤田 健人,椿野 大輔
    • 学会等名
      第8回計測自動制御学  会制御部門マルチシンポジウム (MSCS2021)
  • [学会発表] エージェント数が異なる複数グループからなるシステムに対する階層化最適制御2021

    • 著者名/発表者名
      藤田 健人,椿野 大輔
    • 学会等名
      第65回システム制御情報学会研究発表講演会
  • [学会発表] 飛翔昆虫を規範としたデュアルコプターのモデリングと姿勢制御2021

    • 著者名/発表者名
      原将太,前沢優斗,中田 敏是,劉 浩
    • 学会等名
      Robomech 2021
  • [学会発表] Robust Altitude Control of Multi-rotor UAV using Super Twisting Sliding Mode Control2021

    • 著者名/発表者名
      Ryosuke Shimamura, Satoshi Suzuki
    • 学会等名
      The 21st International Conference on Control, Automation and Systems (ICCAS 2021)
    • 国際学会
  • [学会発表] 同一ノイズ環境下の複数線形システムに対する Kalman フィルタによる協調状態推定2021

    • 著者名/発表者名
      竹内 颯太,椿野 大輔
    • 学会等名
      第64 回自動制御連合講演会

URL: 

公開日: 2022-12-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi