本研究計画では、カニクイザルを用いた着床直後の霊長類特異的な発生現象に着目した。まずは出現する全細胞種の同定を目指しE15-E23における胚を用いたscRNA-seqを行った。その際scRNA-seqに内包される「次元の呪い」という問題を解決するアルゴリズムRECODEを開発した。そしてE17-E19において胚の発生ステージが大きく変わること、さらには同時期のマウスには存在しないEXMC, AmEctoの特徴を明らかにした。またX染色体の不活化様式が、マウスとは異なることも見出した。さらにサルESCからの生殖細胞系譜がどういった系譜を辿るか調べたところ、AmEctoを経由することが分かった。
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