研究領域 | イスラーム的コネクティビティにみる信頼構築:世界の分断をのりこえる戦略知の創造 |
研究課題/領域番号 |
20H05825
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研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
野田 仁 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 准教授 (00549420)
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研究分担者 |
濱本 真実 大阪公立大学, 大学院文学研究科, 准教授 (00451782)
高野 さやか 中央大学, 総合政策学部, 准教授 (20586656)
中西 竜也 京都大学, 人文科学研究所, 准教授 (40636784)
矢島 洋一 奈良女子大学, 人文科学系, 教授 (60410990)
坪井 祐司 名桜大学, 国際学部, 上級准教授 (70565796)
和田 郁子 岡山大学, 社会文化科学学域, 准教授 (80600717)
高松 洋一 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 教授 (90376822)
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研究期間 (年度) |
2020-11-19 – 2025-03-31
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キーワード | 国際貿易 / イスラーム法 / 思想 / 知識人 / 通訳 |
研究実績の概要 |
海外での調査や研究報告が可能になりつつあるが、依然として制限も多い。そのような状況下で、海外研究協力者による資料調査を継続して実施したほか、東インド会社関連オンライン史料を購入した。 本研究の主要テーマの内、②国際商業における翻訳の問題については、若手による企画として2023年2月19日「近世の海洋空間をめぐる異文化接触と信頼:海賊への対処を事例として」を開催した。末森晴賀報告は、地中海の事例に基づき、16世紀以来のオスマン朝により明文化された規範(アフドナーメ)が、ヨーロッパ的な法観念を取り込む形で変化したことを示した。嘉藤報告は、インド洋の事例に基づき、17世紀初頭に同海域に進出したオランダ東インド会社と在地政権のムガル朝との間では明文化された規範は基本的に存在せず、衝突を繰り返しながら状況に応じて両者の力関係を反映する形で解決が図られていたことを示した。 ③法制度については、2022年11月26-27日に第2回イスラーム信頼学国際会議“Translation and Transformation in Muslims’ Connectivity”を開催し、高野報告がインドネシアにおけるシャリーアをも含む司法の多元性を論じ、ジャンペイソワ・野田による共同報告は、ロシア帝国末期において中国清朝との間に成立した国際紛争解決の制度における、現地(新疆・カザフスタン)のムスリムも交えた言語の変換の意義を示した。ブラク氏(ニューヨーク大)による報告はオスマン帝国のカーヌーンの多義性を提示した。2023年3月23日講演会では、招聘した海外研究協力者ジャンペイソワ氏がロシア帝国時代の統計から、国家が調査して行う統計の理念と、調査対象の諸民族の認識との乖離を示した。 ここまでの成果も踏まえ、次年度に刊行を予定しているシリーズ「イスラームからつなぐ」第3巻の出版計画についても協議を開始した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
現地調査に制限がある地域があり、当初の計画通りに進んでいない面がある。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、他の手段での資料調査の可能性を模索する。
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