研究領域 | イスラーム的コネクティビティにみる信頼構築:世界の分断をのりこえる戦略知の創造 |
研究課題/領域番号 |
20H05826
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研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
黒木 英充 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 教授 (20195580)
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研究分担者 |
池田 昭光 明治学院大学, 教養教育センター, 助教 (10725865)
子島 進 東洋大学, 国際学部, 教授 (90335208)
岡井 宏文 共愛学園前橋国際大学, 国際社会学部, 講師 (10704843)
村上 忠良 大阪大学, 大学院人文学研究科(外国学専攻、日本学専攻), 教授 (50334016)
昔農 英明 明治大学, 文学部, 専任准教授 (20759683)
長 有紀枝 立教大学, 21世紀社会デザイン研究科, 教授 (10552432)
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研究期間 (年度) |
2020-11-19 – 2025-03-31
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キーワード | イスラーム / 移民 / 難民 / コミュニティ / 信頼 / コネクティビティ / 日本 |
研究実績の概要 |
2021年度(含・繰越2022年度)は、研究分担者全員による研究報告のワークショップを、B02班、B03班、外部組織(帝国史研究会)との共催で行い(オンライン)、本計画研究班内における相互の研究内容についての共有と、他の研究班との関係強化に努めた。またユーラシア大陸のみならず新大陸まで含めた地域を目まぐるしく移動するタタール移民の歴史と現在、シリア内戦期の世界とレバノンにおけるシリア難民が、いかなる環境で関係づくりを試みながら主体的に生活しているか、に関する研究報告を外部研究者に依頼し、それぞれのワークショップにおいてB01、B03、外部組織(科研「イスラーム・ジェンダー学」)との共催を通じて、同様に研究の協力関係を拡げた(オンライン)。また、トルコにおけるシリア難民の現状について、外部のNGO組織(難民を助ける会)との共催によるシンポジウム(オンライン)を開催し、難民支援の現場(トルコ)からの報告を通じて、シリア難民が置かれた状況について具体的な問題点を共有し、その情報を社会に還元することに協力した。 パレスチナ難民が70年余りの歴史の中で、離散状態の各地において学校教育における自らの歴史をいかに教えてきたか、そこにはいかなる困難があり、それを克服しようとしてきたかを描いた、資料映像も駆使した良質なドキュメンタリー映画(「教科書のナクバ」AlJazeera社、2020年、アラビア語)に日本語字幕を付ける作業を、AlJazeera社の許諾を得て行い、大学等の教育機関に教材として配布できる条件を整えた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
予定通り研究分担者を中心とした研究報告のワークショップを通じて、計画研究班内外の研究者間の関係を深めることができた。海外調査について、COVID-19による渡航制限により当初の予定通りには進められなかったものの、レバノンにおいては再開することができた。またレバノンやトルコからの現地報告をオンラインにて実施することができた。 一方、良質な映像資料の日本語字幕作成により、教材として広く利用可能な形にすることができた。
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今後の研究の推進方策 |
当面はシリーズ第4巻執筆とそのための研究打ち合わせを継続するとともに、2023年度国際シンポジウムの企画をB03班と共同で行い、その成功を目指す。 そのうえで2024年度(最終年度)の国際会議、全体集会に向けた企画も練り上げてゆく。
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