研究領域 | イスラーム的コネクティビティにみる信頼構築:世界の分断をのりこえる戦略知の創造 |
研究課題/領域番号 |
20H05827
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研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
近藤 信彰 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 教授 (90274993)
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研究分担者 |
秋葉 淳 東京大学, 東洋文化研究所, 教授 (00375601)
黛 秋津 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (00451980)
長縄 宣博 北海道大学, スラブ・ユーラシア研究センター, 教授 (30451389)
太田 信宏 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 教授 (40345319)
真下 裕之 神戸大学, 人文学研究科, 教授 (70303899)
堀井 優 同志社大学, 文学部, 教授 (70399161)
馬場 多聞 立命館大学, 文学部, 准教授 (70756501)
沖 祐太郎 九州大学, 法学研究院, 専門研究員 (90737579)
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研究期間 (年度) |
2020-11-19 – 2025-03-31
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キーワード | イスラーム国家体系 / ムスリム諸国家 / 外交 / アフド・ナーメ |
研究実績の概要 |
初年度である2020年度は、活動が実際に可能となったのが2021年1月であっため、研究方針を示す第一回ワークショップ「イスラーム文明的国家体系の解明にむけて」を2月18日に開催、3月5日のイスラーム信頼学キックオフシンポジウムにおいても、代表者の近藤が「宗派的分断を乗り越える戦略知:外交,戦争,イスラーム法」という題で報告を行った。さらに、3月24日にはワークショップ「条約体制と国際法」を開催し、分担者の堀井が「近世前半期オスマン・ヴェネツィア条約体制の規範構造」、分担者の沖が「19世紀のエジプトにおける近代国際法の受容」という題で報告を行った。近代以前のムスリム諸国とヨーロッパ諸国の間の「条約(アフド・ナーメ)」がどのようなものであったか、19世紀においてムスリム諸国がどのように新しい西洋の国際法を受容したかが論じられた。これらの報告により、条約や外交を基礎にイスラーム文明のコネクティビティを考察するというプロジェクトの基本スタイルが確立した。これ以外に、イスラーム信頼学の計画研究班C01と共催のワークショップを4回、A01班との共催のワークショップを1回開催し、また、総括班主催の国際シンポジウムの構想を立案することで、イスラーム信頼学プロジェクト全体に貢献した。 コロナ禍により予定していた海外調査がほとんどできず、唯一、繰越金により2021年度末に短期間トルコで行ったのみであった。研究文献はもっぱらデジタルライブラリーと海外からの購入を中心に収集した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
もともと、科研費の採択が時期的に遅かったため、活動期間は短かったが、遠隔会議システムの発達により、オンラインで数多くのワークショップを開くことができ、議論も深まって、充実した年度を送ることができた。5年間の研究のための大枠を定めることができたのは、非常に重要であった。科研費を繰り越しても、結局海外調査にはほとんど行くことができなかったが、デジタルライブラリーの発達や遠隔から資料を注文できるシステムが発展したことにより、かなりの部分を補うことができた。
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今後の研究の推進方策 |
コロナの感染状況にも左右されるが、少しずつ海外への渡航が可能となっているので、2020年度にできなかった海外での資料調査や海外の学会での報告を進めて行きたい。研究者の招聘に関しても、日本政府の入国政策が緩和され次第、積極的に進めていく。招聘と平行して、オンラインの研究会を積極的に進め、最終的な研究成果であるイスラーム信頼学の和文叢書、英文叢書に結びつくよう、努めたい。
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