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2020 年度 実績報告書

思想と戦略が織りなす信頼構築

計画研究

研究領域イスラーム的コネクティビティにみる信頼構築:世界の分断をのりこえる戦略知の創造
研究課題/領域番号 20H05828
研究機関大阪大学

研究代表者

山根 聡  大阪大学, 大学院人文学研究科(外国学専攻、日本学専攻), 教授 (80283836)

研究分担者 池田 一人  大阪大学, 言語文化研究科(言語社会専攻、日本語・日本文化専攻), 准教授 (40708202)
青山 弘之  東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (60450516)
菅原 由美  大阪大学, 言語文化研究科(言語社会専攻、日本語・日本文化専攻), 准教授 (80376821)
工藤 正子  立教大学, 観光学部, 教授 (80447458)
飯塚 正人  東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 教授 (90242073)
中溝 和弥  京都大学, アジア・アフリカ地域研究研究科, 教授 (90596793)
研究期間 (年度) 2020-11-19 – 2025-03-31
キーワードイスラーム信頼学 / イスラーム思想 / 戦略性 / 現代イスラーム / 非ムスリム / 移民
研究実績の概要

初年度は、研究分担者全員でオンラインによる会議を持ち、本研究課題の目的を共有するとともに、各分担者の専門分野や研究内容について意見交換した。これにより、「ムスリムの思想や行動に見る戦略性」についてどのような研究が可能であるかについて議論した。
2021年2月22日のワークショップ「『イスラム主義』の波紋:フィリピン南部とフランスの事例」では、フィリピンとフランスを事例とした報告に対し、まずB02班分担者の飯塚正人氏がコメントを行ない、その後両班の分担者の間で活発な議論が展開された。3月4日にはワークショップ「移民の貿易業と社会貢献」を開催し、特に南アジア系移民が繰り広げる多彩な経済・社会活動に関する報告に対し、B02班分担者の工藤正子氏のコメントを踏まえ、フロアからも多様な事例の共有と論点の供出がなされた。3月16日のワークショップ「ムスリムと非ムスリムの多元的な関係:中央アフリカ、マリ、コンゴ民主共和国、南北スーダン」では、アフリカを舞台にムスリム=非ムスリム間の関係構築について2つの研究報告がなされ、そこにB02班分担者の中溝和弥氏がコメンテーターとしてインドの事例を取り上げ、他地域を参照軸とした研究進展の可能性を示した。そして3月18日のワークショップ「東南アジアと中央アジアの法の多元性比較」では、東南アジアについての報告に対し、B02班分担者の菅原由美氏がコメントを加えると共に、東南アジアと中央アジアの比較から多くの知見・論点が提出された。
最後に、3月5日のイスラーム信頼学キックオフ・シンポジウムでは、B02班代表の山根聡が「越境的コネクティビティが導く思想の翻訳」という題目で報告を行ない、他班の代表による報告を交えた議論の中で、プロジェクト全体および各班における今後の研究の報告性が確認された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

コロナ禍によって海外への調査出張が思うように進まなかったため、データや文献の収集などに遅れが生じた。これを補填するべく、可能なかぎり資料収集に努めたが、海外の研究者やインフォーマントとの対面での意見交換や情報収集が思うようにはかどらなかった。

今後の研究の推進方策

まずは研究分担者が、本研究課題に即した研究内容に関する報告を行い、意見交換を行う。また、コロナ禍が収束すれば、可能な限り海外への出張を実施し、データ収集や海外の研究者との意見交換を実施する。それによって得たデータを基に、研究成果の報告を行う。

  • 研究成果

    (15件)

すべて 2021 2020

すべて 雑誌論文 (7件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (6件) (うち国際学会 4件、 招待講演 1件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] シリア第3期人民議会選挙(2020年):コロナ禍とバアス党の「啓発」プロセス(最近の動向)2021

    • 著者名/発表者名
      青山弘之
    • 雑誌名

      中東研究

      巻: 540 ページ: 123, 139

  • [雑誌論文] 真の獄中獄外:ラーミー・マフルーフがフェイスブックから発信したメッセージ全訳(2020年)2021

    • 著者名/発表者名
      青山弘之
    • 雑誌名

      国際情勢紀要

      巻: 91 ページ: 123, 169

  • [雑誌論文] クーデターとミャンマー民政10年:「軍政vs民主化勢力」の復活?2021

    • 著者名/発表者名
      池田一人
    • 雑誌名

      アジア太平洋論叢

      巻: 23 ページ: 21, 32

    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] (翻訳)ジャーヴェード・イクバール「詩人ムハンマド・イクバールのラーホールでの学生時代」2020

    • 著者名/発表者名
      山根聡
    • 雑誌名

      印度民俗研究

      巻: 別巻, 6 ページ: 8, 18

  • [雑誌論文] トランプ米政権のシリア政策の功罪2020

    • 著者名/発表者名
      青山弘之
    • 雑誌名

      中東研究

      巻: 539 ページ: 90, 107

  • [雑誌論文] "Dismantling Democracy: The 2019 Indian General Election and the Formation of the 'BJP system'"2020

    • 著者名/発表者名
      中溝和弥
    • 雑誌名

      アジア研究

      巻: 66, 2 ページ: 76, 92

    • DOI

      10.11479/asianstudies.66.2_76

    • 査読あり
  • [雑誌論文] コロナ禍と惨事便乗型権威主義ーインドの試練2020

    • 著者名/発表者名
      中溝和弥
    • 雑誌名

      国際問題

      巻: 697 ページ: 15, 26

    • オープンアクセス
  • [学会発表] 'Aalamii Wabaa aur Adab (世界的病原菌の感染と文学)2020

    • 著者名/発表者名
      山根聡
    • 学会等名
      国際ウルドゥー会議「世界的病原菌の感染と文学」
    • 国際学会
  • [学会発表] 日本におけるウルドゥー語教育の歴史と展開2020

    • 著者名/発表者名
      山根聡
    • 学会等名
      国際ウルドゥー会議「ウルドゥー:過去、現在、未来」
    • 国際学会
  • [学会発表] イクバールとウルドゥー語2020

    • 著者名/発表者名
      山根聡
    • 学会等名
      国際ウルドゥー会議「イクバールとウルドゥー語」
    • 国際学会
  • [学会発表] 傀儡か自治か:シリア北東部におけるクルド民族主義勢力の盛衰(2011~2019年)2020

    • 著者名/発表者名
      青山弘之
    • 学会等名
      日本中東学会年次大会
  • [学会発表] シリアの非国家武装勢力の実態2020

    • 著者名/発表者名
      青山弘之
    • 学会等名
      日本国際政治学会研究大会
  • [学会発表] Politics of Obedience: BJP system and 2020 Bihar state assembly election in India2020

    • 著者名/発表者名
      中溝和弥
    • 学会等名
      The 1st Asian Consortium of South Asian Studies
    • 国際学会 / 招待講演
  • [図書] Paradise and Hell2021

    • 著者名/発表者名
      Sugahara Yumi
    • 総ページ数
      117
    • 出版者
      上智大学イスラーム研究センター
    • ISBN
      9784909070159
  • [図書] Violence and Democracy2020

    • 著者名/発表者名
      NAKAMIZO Kazuya
    • 総ページ数
      428
    • 出版者
      京都大学学術出版会
    • ISBN
      9784814002764

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公開日: 2023-12-25  

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