研究領域 | ダークマターの正体は何か?- 広大なディスカバリースペースの網羅的研究 |
研究課題/領域番号 |
20H05861
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
安藤 真一郎 東京大学, カブリ数物連携宇宙研究機構, 客員科学研究員 (80791970)
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研究分担者 |
樽家 篤史 京都大学, 基礎物理学研究所, 准教授 (40334239)
岡本 崇 北海道大学, 理学研究院, 講師 (50541893)
西道 啓博 京都大学, 基礎物理学研究所, 特定准教授 (60795417)
白崎 正人 統計数理研究所, 統計思考院, 助教 (70767821)
Dalal Neal 東京大学, カブリ数物連携宇宙研究機構, 客員上級科学研究員 (90873513)
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研究期間 (年度) |
2020-11-19 – 2025-03-31
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キーワード | ダークマター / 構造形成 |
研究実績の概要 |
サブハローの準解析的モデルを冷たいダークマターへと適用したものを用い、天の川銀河内の矮小衛生銀河の最も精密な密度プロファイルの構築を行った(Ando et al. 2020, Phys. Rev. D 102, 061302)。このモデルをダークマター対消滅弾面積が速度分散に依存するようなモデルに対しても適用し、チェレンコフ望遠鏡アレイなどの将来計画に対する示唆を与えた(Ando, Ishiwata、投稿中)。 ダークマターが崩壊して光子を出す可能性についても、keV程度のWDMの候補となりうるステライルニュートリノや逆にTeV-PeVよりも重い、超重ダークマターの場合についてそれぞれ詳細に調べ、将来の研究計画から崩壊寿命に対してどの程度制限が得られるかも示した。ターゲットとなる天体としては、天の川銀河内の衛生銀河や、あるいは銀河中心部分からのシグナルに着目し、バックグラウンドも含めて検証することで、ダークマター検出に関して最適な戦略を打ち出した(Ando et al., Dekker et al.、投稿中)。 ダークマターがニュートリノと相互作用する、さまざまな素粒子モデルの場合において、IceCubeやKM3NeTといったニュートリの望遠鏡を用いることで、どの程度ダークマターの性質に迫れるかについても構造形成モデルを用いて明らかにした。 研究計画の発足に伴って行われた学術変革領域「ダークマター」国際シンポジウムにてC02班の基調講演を行い、当研究計画の目的、手法などについて幅広くカバーした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画初年度においては、全体グループの定期ミーティングの開催を複数回行い、研究の方針を議論、具体的なプロジェクトをいくつかスタートさせた。まずはCDMとWDMに焦点をあて、それぞれのダークマターの性質について構造形成の視点から迫っていく。
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今後の研究の推進方策 |
CDMの場合において位相空間の性質をシミュレーション、解析モデルの両方を駆使して調べること、またWDMの準解析的モデルの開発を進め、同時並行しているシミュレーションとの比較を行うことを決定した。矮小銀河におけるダークマターの密度プロファイルの精密な決定に関しても、精密なデータ解析と準解析モデルを合わせて行うことを計画している。
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