現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計測班A02-1、A02-2、公募班との共同研究で測定したデータの処理を、開発したソフトウエアで処理をおこなった。複数の成果が輩出され、例えは、ダイヤモンドの界面の欠陥の原子配列の決定 [Nano Lett., 23, 1189]、GaNのドーパントの原子配列 [ACS Appl. Electron. Mater., 4, 4719]、Al203/GaNの界面構造の解明 [Appl. Phys. Express, 15, 085501] などの成果を得ることができた。電子顕微鏡を用いた解析においては,手法班(計画班A02-1)の研究者らとの共同研究によって,STEM計測に基づく構造秩序解析を検討し,電子線を用いる解析と,X線あるいは中性子線を用いる解析の特性の違いをまとめた [AIP Adv. 12, 095219]。 構造秩序の記述に関する研究において、上述の解析結果を論文にまとめるとともに、アモルファスの原子配置に対する機械学習ポテンシャルを、パーシステントホモロジーを特徴量として実現する研究などに新たに取り組んだ。本研究費で雇用している研究者を中心に、パーシステントホモロジー解析の新しい手法である「連結PD」の理論研究とソフトウェア開発を進めた。化学結合リングに基づく解析においては、提案法を用いて、アモルファスシリカと多様な結晶シリカの構造秩序を定量的に解析した成果を論文に取りまとめて投稿した。 超秩序超構造科学に関する英文専門書を執筆し、原子分解能ホログラフィーの章、パーシステントホモロジーおよび化学結合リングに関する章、また、機械学習に関する章を担当し、基礎概念、材料科学への応用、また、開発しているHomCloudの材料科学データへの応用などを解説し、取り組みを幅広い研究者に広めるための活動を行った。
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