計画研究
佐瀬は、シロイヌナズナにおいて遺伝子転写産物が環境ストレスによってどのように多様化するのかについて解析を行った。また、エピゲノムが変化した変異体などの解析により、植物のエピゲノム制御によってトランスクリプトーム多様化がどのように引き起こされているかかが明らかになりつつある。現在まで にシロイヌナズナにおいてさまざまなエピゲノム変異体のトランスクリプトーム解析を行い、その成果を論文発表した。 稲垣は、ヒストンH3K4モノメチル化酵素群の制御機構の解析を進め、それらは転写共役的に働く酵素と転写非依存的に他のエピゲノム情報やゲノム情報を目印に働く酵素に大別されることを明らかにし、論文として公表した。さらに、H3K4ジメチル化を除去する脱メチル化酵素も転写共役的に働くことを示し、論文として公表した。
1: 当初の計画以上に進展している
シロイヌナズナにおいて、エピゲノム修飾の変化により多くのmRNAの転写開始点やスプライシングパターンが変化することを明らかにし、その成果を論文発表した。
エピゲノム変化がどのように転写開始点変化やスプライシングなどのRNAの転写後プロセッシングに影響するのかさらなる解析を進める。加えて、トランスクリプ トームが環境ストレス条件下でどのような転写制御を受けるのか、表現型への影響を含めた解析を行う。また、転写共役的なH3K4メチル化制御の意義を探るために、メチル化・脱メチル化酵素変異体を用いて、環境応答性遺伝子発現の解析を行う。
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