計画研究
本研究では、独自のマイクロチップ技術と様々な異分野技術との融合を通じて、細胞機能の再構築技術を確立すると共に、レパートリーが増えつつある種々の新規タンパク質の1分子機能解析技術を世界に先駆けて実現することを目的としている。本年度は、半導体プロセスを利用して、容積3fLの超小型マイクロリアクターが実装されたマイクロチップを開発し、核酸切断酵素CRISPR-Cas13の活性を1分子単位で検出可能な新技術の開発に成功した。更に、直接描画プロセスを最適化することで、マイクロリアクターの容積を100 aL程度まで小型化することにも成功した。まだ検証段階であるが、当初の目標値であった0.1(1/s)の微弱な活性を持つ酵素を1分子単位で検出できる可能性が示された。
2: おおむね順調に進展している
当初の目標であった、1)新規酵素の1分子計測技術の開発、2)活性検出限界値を0.1(1/s)まで改善することの両方を達成することができたため、本年度の研究はおおむね順調に進展したと考えている。
引き続き、マイクロチップを用いた1分子計測技術の高度化を目指すとともに、計測対象のバリエーションを増やしていきたいと考えている。また、計測の自動化なども積極的に行い、より汎用的な技術への発展を目指す。
すべて 2021 2020
すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 3件)
Communications Biology
巻: N/D ページ: N/D
10.1038/s42003-021-02001-8
ACS Nano
巻: 14 ページ: 11700-11711
10.1021/acsnano.0c04354