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2022 年度 実績報告書

未開拓タンパク質の1分子計測技術・デバイス開発

計画研究

研究領域マルチファセット・プロテインズ:拡大し変容するタンパク質の世界
研究課題/領域番号 20H05931
研究機関国立研究開発法人理化学研究所

研究代表者

渡邉 力也  国立研究開発法人理化学研究所, 開拓研究本部, 主任研究員 (30540108)

研究期間 (年度) 2020-11-19 – 2025-03-31
キーワードCRISPR-Cas / bioMEMS / 1分子計測
研究実績の概要

細胞には数千から数万種類にも及ぶタンパク質が発現しており、これらの機能によって生命活動が維持されている。タンパク質の機能の破綻はともすれば細胞の 機能異常、疾患へと導く。すなわち、タンパク質の機能を正しく理解することは、疾患の成り立ちの理解を可能とし、その診断・治療法を与える重要な鍵とな る。一方で、近年、タンパク質の特殊な存在様式や機能発現様式が注目されており、タンパク質の機能を正しく理解するためには、単に細胞から単離して精微に 解析するだけでなく、細胞環境をin vitroで再現する新規手法の開発も併せて必要であると考えられている。そこで、本研究では、独自のマイクロチップ技術と 様々な異分野技術との融合を通じて、細胞機能の再構築技術を確立するとともに、レパートリーが増えつつある種々の新規タンパク質の1分子機能計測技術を世界 に先駆けて実現することを目的としている。本年度は、昨年度に引き続き、近年基礎/応用研究の両面で汎用される核酸編集/検出酵素であるCRISPR-Casの新規1分 子計測技術を開発し、各種orthologにおける酵素活性パラメーターを網羅的に定量することに成功した。また、ロボット技術との融合により1分子計測の自動化に も成功しており、アミノ酸変異・機能異常の相関関係を1分子レベルの感度・精度で網羅的に解析できる新技術基盤が確立しつつある。これらの成果は、タンパク 質研究のフロンティアを開拓する次世代手法として一般化されることが強く期待され、その生物学・医薬学における意義は極めて高いものと確信している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の目標であった、1)新規酵素の1分子計測技術の開発、2)網羅的な1分子計測技術の実現の両方を達成することができたため、本年度はおおむね順調に進展したと考えている。

今後の研究の推進方策

引き続き、マイクロチップを用いた1分子計測技術の高度化を目指すとともに、計測対象のバリエーションを増やしていきたいと考えている。また、細胞環境の再構築技術も併せて開発を行いたいと考えている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2022

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Automated amplification-free digital RNA detection platform for rapid and sensitive SARS-CoV-2 diagnosis2022

    • 著者名/発表者名
      Shinoda, H., Iida, T., Makino, A., Yoshimura, M., Ishikawa, J., Ando, J., Murai, K., Sugiyama, K., Muramoto, Y., Nakano, M., Kiga, K., Cui, L., Nureki, O., Takaeuchi, H., Noda, T., *Nishimasu, H., & *Watanabe, R.,
    • 雑誌名

      Communications Biology

      巻: 5 ページ: 473

    • DOI

      10.1038/s42003-022-03433-6

    • 査読あり / オープンアクセス

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公開日: 2024-12-25  

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