研究領域 | 実世界の奥深い質感情報の分析と生成 |
研究課題/領域番号 |
20H05960
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
筧 康明 東京大学, 大学院情報学環・学際情報学府, 教授 (40500202)
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研究分担者 |
仲谷 正史 慶應義塾大学, 環境情報学部(藤沢), 准教授 (90714965)
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研究期間 (年度) |
2020-11-19 – 2025-03-31
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キーワード | 質感 / マテリアルインタラクション / クロスモーダル / アート表現 / 行動変容 / ソフトセンサ / 実体ディスプレイ |
研究実績の概要 |
昨年度に引き続き、人間が実体群の見た目や触感から得た質感情報をどう検出し、行動を示すかについて実物体の物性計測データと人の官能評価データとを組み合わせて分析に取り組んだ。本年度は、既存の実体ディスプレイの映像に対する被験者の印象をもとに、実体質感評価のための質問項目選定を行なった。また、仲谷グループを中心に、舞台衣装等に見られるスパンコールのきらめきが人間の感性に与える影響をテーマに、スパンコールを取り付けたフリップドットディスプレイで様々なきらめきのパターンを提示し、観察者が視覚的に体験した感性因子を多変量解析により抽出する実験を行なった。 次に、筧グループを中心に進める実素材のマルチモーダル制御による質感インタラクションの研究についても、昨年度に引き続き実物体の特性や振る舞いを動的に変化させる手法提案を行った。本年度の取り組みとして、コンベックステープの伸縮をモータにより制御する大型形状変化モジュールの実装と応用提案を行なった。また、環境温度に応じて相変移し体積変化を生じる環境応答型素材を内包する立体物の作製を行い、繰り返し形状・テクスチャの変更可能な物体のファブリケーション手法の提案を行なった。この他、超音波や電気制御による液体の変形・移動制御の基礎検討を進めた。 デジタルファブリケーションによる触感の再現および表現として、3Dプリンタを用いて帆布に近い触感を持つ物体を出力する手法や、様々なテクスチャを持つ紙を出力する手法の検討を進め、探索的にその課題や見通しを得た。 昨年度原理提案を行なった、スプリング状モジュールとリニアアクチュエータの組み合わせによる形状と色彩を同時に変化させる実体ディスプレイについて、モジュールを二次元的に並べたディスプレイ装置を開発し、動作を確認した。今後、実体質感制御のプロトタイピングのための基盤として実装を進める。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
実素材群のマルチモーダル制御、実体質感を評価するフレームワーク構築の両研究項目共に、上記実績に述べたとおり、システム提案や手法提案が進み、対外的な発表も順調に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
今後も研究計画に沿って進行させる予定である。また、グループ間でのコラボレーションをより活性化させる。
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