研究領域 | 社会変革の源泉となる革新的アルゴリズム基盤の創出と体系化 |
研究課題/領域番号 |
20H05965
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研究機関 | 国立情報学研究所 |
研究代表者 |
河原林 健一 国立情報学研究所, 情報学プリンシプル研究系, 教授 (40361159)
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研究分担者 |
岩田 覚 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 教授 (00263161)
吉田 悠一 国立情報学研究所, 情報学プリンシプル研究系, 准教授 (50636967)
福永 拓郎 中央大学, 理工学部, 准教授 (60452314)
平原 秀一 国立情報学研究所, 情報学プリンシプル研究系, 助教 (80848440)
Avis David 京都大学, 情報学研究科, 非常勤講師 (90584110)
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研究期間 (年度) |
2020-11-19 – 2025-03-31
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キーワード | グラフ / アルゴリズム / 組合せ最適 |
研究実績の概要 |
現在の情報検索技術(GoogleのPageRank)、セキュリティ技術(Appleの(Local) Differential Privacy)などのアルゴリズム革新は国家規模のビジネス創成につながり、現在のGAFAを作り上げた。ここで重要なのは、PageRankもDifferential Privacyもアルゴリズムおよび理論計算機科学、離散数学の基礎・理論研究であり、最初から応用を志向した仕事ではない点である。このような事実をMicrosoft、IBM、Google、Yahoo、Facebook、Amazonなどの巨大 IT企業は創業当初から認識しており、現在でもアルゴリズム、離散数学に手厚いサポートをしている。 本研究では、このような背景を踏まえ、理論分野のさらなる強化、特にグラフアルゴリズム、計算量理論、組合せ最適化のそれぞれの分野での世界的な研究成果発信と学術変革を目指す。またこれらを通して研究領域内での「人材育成」および、コロナ期における世界的なアルゴリズム国際共同研究拠点構築を目指す。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
メジャーな国際会議(STOC, FOCS, SODA、ICALP, ICLR、NeuRIPSなど)での発表、メジャーなジャーナルでの発表等、着実に研究成果を上げている。本研究では、国際共同研究実施も行っているが、コロナの影響はさほど大きく出ていないことも評価できる。
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今後の研究の推進方策 |
以下の2点についてさらに注力する予定である。 1.数学的解析に基づく理論ベースのアルゴリズムによって、従来の手法では対応できなかった大規模グラフ・ビッグデータの実社会の諸問題を解決可能になる。またそれにともなる新しい分野の創出と学術変革が可能になる。 2.離散数学、理論計算機科学、組合せ最適化研究者によるアルゴリズム科学ための国際 的研究拠点が構築される。また現在のコロナ期の状況に応じた国際拠点形成も目指す。
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