研究領域 | 環太平洋の環境文明史 |
研究課題/領域番号 |
21101003
|
研究機関 | 茨城大学 |
研究代表者 |
青山 和夫 茨城大学, 人文学部, 教授 (70292464)
|
研究分担者 |
井上 幸孝 専修大学, 文学部, 准教授 (20399075)
本谷 裕子 慶應義塾大学, 法学部, 准教授 (30407134)
井関 睦美 明治大学, 商学部, 准教授 (50439238)
長谷川 悦夫 埼玉大学, 教育機構, 非常勤講師 (20571714)
|
研究期間 (年度) |
2009-04-01 – 2014-03-31
|
キーワード | 国際研究者交流 / メソアメリカ文明 / 環境文明史 / 考古学 / 歴史学 / 文化人類学 / 物質文化 / 歴史的教訓 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、マヤ文明とアステカ文明の考古学研究、植民地時代の歴史学研究、現代マヤ人の民族学研究を総合化し、メソアメリカ文明の盛衰に関する基礎的かつ実証的な通時的データを提供・分析することである。これは当該地域の時代毎の特性やその存続と変容を追う我が国初の研究であり、世界的にも斬新な研究といえる。メソアメリカに関する実証的な通時的データと計画研究A01の湖沼年稿堆積物による高精度環境史復元と照らし合わせて、メソアメリカの環境文明史を詳細に明らかにし、その歴史的教訓と今日的意義を探求していく。青山は、マヤ文明のセイバル遺跡から出土した多様な遺物の分析を行った。井上は、メキシコへ出向いて文書館調査と実地調査(踏査)を実施し、植民地時代のナワ(アステカ)先住民の土地・景観認識の研究を進めるとともに研究成果の一部を現地で発表した。本谷は、米国・ペンシルバニア大学博物館にて、19世紀末から現在までのグアテマラのマヤ人の民族衣装の変遷過程を明らかにすると共に、ホンジュラス、グアテマラ、メキシコのマヤ遺跡群にて、グアテマラ産民芸品の流通販売状況を調査した。井関は、アステカ王国史変遷の研究を継続すると共に、ヨーロッパの博物館や文書館およびメキシコの博物館に所蔵のアステカ文化に関連する遺物と文献を調査した。長谷川は、文献による中央アメリカ南部(ニカラグア、コスタリカ、パナマ)の考古学調査、研究の現状を把握するとともに、現地で最新の出土遺構や遺物のデータを収集した。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
H23年度には、当初計画で期待したよりも1年早く、セイバル遺跡の発掘調査を完了し、セイバル遺跡におけるマヤ文明の通時的変化(前1000年から10世紀)について見通しを立てると共に、出土遺物の分析を時間的な余裕をもって推進することができた。
|
今後の研究の推進方策 |
これまでの研究成果をまとめて、国内外の学会で口頭発表し、論文や本として刊行していく。
|