計画研究
[制御1]電子スピン回転操作の高速化により核スピンとの相互作用が押さえられる事を、スピン共鳴幅がラビ振動数の2倍に相当すること、ラビ振動の初期シフトの消失とラビ振動強度の時間-離調面でのシェブロン型パターンを観測したことから確認した。新型3重量子ドットを作製し、3スピンの独立コヒーレント操作に初めて成功した。また4重量子ドットを実現し、(1,1,1,1)電荷状態(各ドットに1電子)を実現し、4ビット化の目処を付けた。[制御2]強強度のマイクロ波によりスピンのラビ振動数が非線形な依存性を持つ原因を理論的に考察した。また3量子ドットにおいてスピンを初期化する方法を検討した。様々なスピン・軌道相互作用による量子ドットの量子準位の変調を数値的手法で明らかにした。[伝送1]磁場やトンネル強度、位相を断熱的に変調させる事により電流・スピン流を誘起するプロセスを理論的に解明した。[伝送2]単一電子移送におけるスピンのコヒーレンスの確認実験に向け高周波信号の減衰を抑える等測定系の改良を行った。また試料構造を見直し、架橋構造を用いた試料を新たに作製した。更に表面弾性波により伝送される動く量子ドット中の量子もつれした2電子を別々の動く量子ドットへと分離した後に量子もつれを確認する方法を検討し、スピン相関のベル測定によってこれが可能であることを示した。[観測]二重量子ドット系におけるドット間トンネリングに伴う容量信号の周波数依存性を調べることで、軌道やスピン状態間の遷移や緩和過程などのダイナミクスを明らかにした。電荷状態の制御により電荷状態のコヒーレント振動や、エネルギー反交差を2回通過させることによって生じるLandau-Zener-Stuckelberg(LZS)量子干渉を観測した。また三重量子ドットにおいて、少数電子領域でスピンブロッケードの協力的解除が起こっていることを明らかにした。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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