研究領域 | 原子が切り拓く極限量子の世界ー素粒子的宇宙像の確立を目指してー |
研究課題/領域番号 |
21104003
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
川口 建太郎 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (40158861)
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研究分担者 |
唐 健 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 准教授 (40379706)
中嶋 享 岡山大学, 理学部, 助教 (80400240)
平原 靖大 名古屋大学, 大学院・環境学研究科, 准教授 (30252224)
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キーワード | 赤外レーザー分光 / 光章動 / Free Induction Decay / 非線形現象 / 水素マトリックス分離分光 |
研究概要 |
本研究では、コヒーレントなパルス光での励起後の、超放射現象をニュートリノ対の検出に利用するための基礎的研究を行うことが目的である。これまで赤外OPOレーザーを用いて、CH3F分子でのFID(Free Induction Decay)の観測をシュタルク・スイッチング法により行った。観測された信号はFIDと光章動(Optical nutation)が重なったものとして、多くのシュタルク成分の電圧15Vでのシミュレーションにより説明できた。今年度は(1)CH3F分子の赤外遷移で最初のシュタルク電場パルスの後にもうひとつのパルスを照射しフォトン・エコーを観測する実験を東工大で行った。その後、岡山大で強力な赤外レーザー光を得るOPOレーザーを製作し、CH3Fの振動回転遷移を用いた非線形現象を観測できるようにした。岡山大でのOPOレーザーは波長1ミクロンのシードレーザー光をファイバーアンプで最大20Wまで増幅し、LiNbO3の結晶に照射した。ボウタイ型共振器を調整し、波長3ミクロンのアイドラー光、波長1.6ミクロンのシグナル光を得た。ポンプパワー5Wでアイドラー光の出力600mWがえられた。ポンプパワーを増大すればより大きな出力が得られるので、通常の振動回転遷移の励起には十分である。(2)過去に超放射が観測されているHF分子での固体パラ水素中での赤外スペクトル測定を行った。目的は固体での超放射現象の観測であるが、HFのスペクトル線幅は予想以上に広かった。その広い線幅は、HF分子が固体水素中で依然、回転運動をしているとして説明されている。この運動を止めるためにマトリックス標的に静電場をかけるように装置の改良を行った。
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