研究領域 | 多彩なフレーバーで探る新しいハドロン存在形態の包括的研究 |
研究課題/領域番号 |
21105002
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研究機関 | 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構 |
研究代表者 |
堺井 義秀 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 教授 (90170571)
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研究分担者 |
宮林 謙吉 奈良女子大学, 自然科学系, 准教授 (40273833)
渡邊 靖志 神奈川大学, 工学部, 教授 (40126199)
中野 英一 大阪市立大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (80275239)
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研究期間 (年度) |
2009-07-23 – 2014-03-31
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キーワード | テトラクォーク / エキゾチックハドロン / Bファクトリー / ハドロン物理 / ハドロン分光学 / ペンタクォーク |
研究概要 |
本研究では世界最高輝度を誇る高エネルギー加速器研究機構(略称KEK)の電子・陽電子衝突型加速器におけるBファクトリー実験(Belle実験)で蓄積された高統計データを解析し、新たなエキゾチックハドロンの探索とその性質の体系的な解明を中心とした新しい観点でのハドロン物理解析を展開する。 Belle実験はこれまでに、エキゾチックメソン(テトラクォーク)の候補X(3872)を世界で初めて発見し、Bファクトリーのデータによるハドロン物理の新しい領域を拓いた。さらに、B中間子崩壊のみならず電子・陽電子衝突過程など様々な生成反応でエキゾチックハ ドロンの候補を発見し、確定的な証拠となる電荷を持つZ(4430)+の発見するなど、世界をリードしてきた。 本年度は、奈良女子大学では、引き続き研究員を雇用し、これまでに導入した専用のデータ解析用計算サーバーやディスクアレイシステムの活用および環境の整備・推進に努めるとともに、物理解析を進めた。一方、KEKでは引き続き研究員を雇用することにより解析の促進に努めた。 本年度は、2011年度に発見した荷電をもちボトムクォーク対を含むエキゾチックハドロンZb(10610)とZb(10650)の研究をさらに進め、6次元の角度およびDalitz振幅解析を行うことによりスピンとパリティが1+であることを決定し、この粒子の理解が深まった。また、初期輻射電子・陽電子衝突で生成されたY(4260)粒子のJ/psiπ+π-崩壊のJ/psiπ+の普遍質量を調べることにより新たに荷電チャーモニウム様粒子Z(3985)+を発見した。 これらの解析は、Belleと本領域の研究者と密接な協力により進められているが、Belleの原子核研究者グループ(NPC)と定期ミーティングにより解析の議論を深め連携を強化し、ストレンジおよびチャームバリオン生成の測定結果を得た。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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