研究領域 | 多彩なフレーバーで探る新しいハドロン存在形態の包括的研究 |
研究課題/領域番号 |
21105005
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
飯嶋 徹 名古屋大学, 現象解析研究センター, 教授 (80270396)
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研究分担者 |
足立 一郎 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 准教授 (00249898)
菅谷 頼仁 大阪大学, 核物理研究センター, 助教 (80324747)
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キーワード | 素粒子実験 / 実験核物理 / 放射線検出器 / 半導体検出器 |
研究概要 |
本計画研究では、三実験プロジェクト(B ファクトリー実験、LEPS実験、KEK-E325/J-PARC-E16実験)に参画する研究者が協力し、将来の高輝度施設における実験に向けた測定器開発研究を強力に進めることを目的としている。平成23年度においては、特に、名古屋大学において独自開発を進めている次世代粒子識別装置である「TOP Counter」の高輝度Bファクトリー実験への実装に向けて、実機用マイクロチャンネル内蔵型光電子増倍管(MCP-PMT)のテストベンチを整備し、1年以内に全数(約500本)のMCP-PMTを検査できる体制を整え、実際に初期量産品20本の性能検査を行った。また、新たに試作したASICを用いたエレクトロニクスの開発を行い、テストパルス、MCP-PMT信号の読み出し試験を行った。さらに、このMCP-PMTと読み出しシステムを搭載したTOPカウンターの実機プロトタイプのビームテストを米国FNAL研究所において行った。Belle II検出器のエンドキャプ部に設置される「エアロジェルRICH」検出器用のHAPD光検出器についても、コバルト照射施設を使用した耐放射線試験を繰り返し、放射線耐性を向上することができた。また、Bファクトリーのみならず将来の高輝度実験に有用となる高速データリンクの開発を行った。TOPカウンターのLEPS実験への応用についても検討を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
TOPカウンターの開発については、読み出しエレクトロニクスの開発にやや遅れがあるが、もともとの計画にマージンがとってあったため、実機製作スケジュールに変更を迫るものではない。追加予算によって、TOPカウンターのLEPS実験への応用研究を予定以上に進めることができた。
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今後の研究の推進方策 |
TOPカウンター用MCP-PMTの生産を進め、その性能試験においては、磁場中での性能変化の測定の精度向上を行う。TOPカウンターのLEPS実験への応用について、具体的な検出器デザインを行い、プロトタイプの製作を進める。Belle II研究者とLEPS研究者が協力してTOPカウンターのビームテストをSPring-8において進める。エアロジェルRICH検出器については、HAPDの放射線耐性に関する最終試験を行い量産を本格化させる。また、新製法によるエアロジェル輻射体の屈折率の一様性を確保する手法を検討する。
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