研究領域 | 多彩なフレーバーで探る新しいハドロン存在形態の包括的研究 |
研究課題/領域番号 |
21105006
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
保坂 淳 大阪大学, 核物理研究センター, 教授 (10259872)
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研究分担者 |
竹内 幸子 日本社会事業大学, 社会福祉学部, 教授 (90251503)
原田 正康 名古屋大学, 理学研究科, 教授 (40311716)
菅沼 秀夫 京都大学, 理学研究科, 准教授 (10291452)
森松 治 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 准教授 (60210184)
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キーワード | ハドロン分子状態 / クォーク模型 / ホログラフィックQCD / 重いクォーク有効理論 / パイオンとカイラル対称性 / ハドロン生成反 |
研究概要 |
本年度は昨年度の領域発足・立ち上げを受けて、研究支援者としてポスドク研究員5名を、高エネルギ加速器研究機構、名古屋大学、京都大学、大阪大学に配置し、本格的な研究を開始した。本計画研究班の主催で、セミナー集会(ハドロンスクエア)を5回、若手育成を主目的としたサマースクールを3日間、国際会議BARYONS'10を5日間主催した。BARYONS'10ではノーベル賞受賞者の南部陽一郎先生をお迎えし、関連研究の歴史から最近の動向までを広く議論することができた。 研究内容の進展としては、ハドロン動力学に基づいた中間子生成、ハドロンの複合成分と固有成分の混合、ベクトル中間子が作る複合系の動力学、パイオンが作る重いフレーバーを含んだ複合系の性質、ハドロン複合系の生成率・崩壊率、カイラル対称性の部分的回復がベクトル中間子に与える効果、クォークグルーオンプラズマ相における負性微分抵抗の出現、クォーク分布関数の計算の改良、実験データを用いた破砕関数の決定、等、様々な理論研究を開始し、成果をあげつつある。 実験研究との連携では、チャームクォークを2個含む中間子の発見が本研究領域の一つ重要な成果との認識を確認し、その性質と生成率に関する理論的な考察を開始した。定量的な計算に向けての方法を開発中である。 震災のため当初3月に行なう予定であった研究打ち合わせを8月に核物理研究センターで行なった。それぞれの成果を持ち寄り今後の方向を検討した。
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