計画研究
南海トラフ・日本海溝・その他海域の解析で以下の結果を得た.南海トラフ:1)熊野沖斜面域の細粒タービダイトの堆積構造と粘土ファブリックから細粒部の粒状構造がやや粗粒部に見られないことが分かった.2)波形インバージョンから推定した分岐断層周辺のP波速度とP波・S波速度モデルから高い間隙水圧の分布が海溝付近まで連続することが分かった.3)熊野沖横ずれ断層の活動を地形・地震探査データから求めた.4)四国沖トラフ底の熱流量を測定し四国海盆の地殻構造に対応した熱流量分布を明らかにした.5)熊野海盆北縁のSBP探査で堆積速度と同程度の撓曲変動を発見した.日本海溝:1)陸棚外縁~下部斜面のイベント堆積物の経年変化から生物擾乱と堆積速度に対応したイベント層の保存が分かった.2)イベント堆積物中の底生有孔虫群集から津波による浅海域由来の再懸濁粒子の輸送が示唆された.3)超巨大地震を伴う島弧の弾性歪蓄積・解放過程で浅部固着領域のみが地震時にすべり,深部固着域で余効すべりが起こることが分かった.他の沈み込み帯には同様の深部固着は存在しない可能性が高く沈み込むプレート年齢が極めて古いことが原因とみられる.4)仙台沖の幅数十kmの地すべりを発見し現在は緩慢な活動であるが津波を伴う急激なすべりの危険性があることを示した.5)津波計記録と堆積物から三千m以深に達する津波起源の乱泥流の存在を確認した.6)海溝軸付近から原発由来のセシウム134を検出しスプリングブルームによる供給を明らかにした.他の海溝:1)世界の活動的縁辺域の地すべりをレビューし浸食テクトニクスと地すべりの関係性を求めた.ノルウェー沖の研究から非活的動縁辺域では滑落崖の後退で地すべりが拡大することが明らかになった.3)付加型の南海トラフと削剥型のコスタリカ沖の地震発生帯掘削の成果を比較しプレート境界断層における地震発生の比較を行った.
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (11件) (うち査読あり 11件) 学会発表 (30件) (うち招待講演 7件) 図書 (1件) 備考 (1件)
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http://www-solid.eps.s.u-tokyo.ac.jp/nantro~/