計画研究
1.南海トラフ地震発生帯掘削ステージ2航海に乗船し、熊野海盆における固着域上部(C0009サイト)にて現場計測を行うとともに、得られたコア・孔内検層データを解析して以下の主要な結果を得た。(1)孔壁比抵抗イメージや孔径検層データから、水平最大圧縮応力の方位が求められ、プレート収束の方向に一致することが示された。一方孔内水圧破砕実験を2か所で実施し、うち海底下879mでの水平最小応力の大きさが推定された。(2)ステージ1で推定された応力場と統合した結果、付加体においては熊野海盆C0002サイトのみ、プレート収束方向に水平「最小」圧縮であることが判明した。(3)孔内ドローダウン試験により、海底下の9点で浸透率および間隙圧を測定、測定時間が十分でなかったという問題があるものの、浸透率(mobility)は10^<-16>m^2/cpでおおむね低いこと、間隙圧はほぼ静水圧に等しいことが分かった。(4)弾性波検層(SonicScanner)データを解析した。走時解析や測度分散曲線から、S波速度に異方性がある区間とない区間が存在し、異方性のある区間では速度が速い方向が基本的にプレート収束方向に一致することを見出した。2.海底下での地震発生断層付近における、応力現場測定装置の概念設計を実施した。南海の地層条件を想定し、孔径の制限の下、高圧条件で十分な破砕圧を発生できるポンプなどを検討した。3.現場計測装置の試験や断層物性の現場計測の校正等を実施するため、神岡鉱山内部の断層帯試験孔を掘削し、コア・孔内イメージを取得するとともに、水理実験により浸透率を測定した。地面から約20m下の断層を貫通することに成功し、その部分の浸透率がintact部に比べて2ケタ高いことが判明した。4.その他、地震波能動実験の可能性を探るため、回転型震源に加え、直線加振型震源装置の検討を進めた。
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