研究領域 | 配位プログラミング ― 分子超構造体の科学と化学素子の創製 |
研究課題/領域番号 |
21108009
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
山元 公寿 東京工業大学, 資源化学研究所, 教授 (80220458)
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研究分担者 |
今岡 亨稔 東京工業大学, 資源化学研究所, 助教 (80398635)
田 旺帝 国際基督教大学, 教養学部, 准教授 (40344501)
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キーワード | 配位 / プログラミング / 錯体 / ポテンシャル |
研究概要 |
デンドリマーの配位プログラミングを利用して、全く新しい電荷分離機構にもとづく光電変換素子を目指す。独自に開発したフェニルアゾメチンデンドリマー(DPA)を用いて、その高度に規制、配向された分子アーキテクチャに基づいて強い分子内電子勾配を利用し、新しい機能へ繋げる可能性についてさぐる。具体的には(1)電子移動週程の解析と制御に焦点を絞って分担者とともに連携して強力に推進した。 我々は独自に開発したフェニルアゾメチンデンドリマー(DPA)が、その高度に規制、配向された分子アーキテクチャに基づいて強い分子内電子勾配をもつ事で、DPAが光電変換効率を飛躍的に高める電子整流作用を示すのではないかと考えた。初年度に予備的に得られた重要な結果である、電子アクセプター分子としてベンゾキノン、フラーレン、ナフタレンジイミド誘導体をとコアに亜鉛ポルフィリンを導入したデンドリマーにおけるベクトルを制御した光誘起電子移動を確実にするための実験を実施した。レザーフラッシュポトリシスによる過渡吸収スペクトル測定より、ベクトルを制御した電子過程を解析した。 電荷分離状態が生成し、長寿命となる溶媒を探索、詳細な時間分解測定を行い、速度論を定量的に評価することでデンドリマーによる世代効果を確定できた。引き続き、電子アクセプターをコアに導入した勾配の向きが逆のデンドリマーを合成し、勾配の向きが電子移動の速度におよぼす影響を定量的に評価した。明らかに順勾配と相反する結果が得られ、ポテンシャル勾配が電子過程に及ぼす影響を初めて確認できた。
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