計画研究
ヒストンタンパク質、転写因子、スプライシング関連因子の動的構造をNMRやMSを用いて解析した。・ ヒストンH2A/H2BおよびH2Aについてシトルリン化を行い、修飾によりもたらされる安定性や動的構造の変化、および修飾されたArg部位の同定についてMSで解析した。またイオンモビリティ質量分析装置を導入し、ヒストンタンパク質をはじめとする天然変性タンパク質の測定条件の検討を行った。・ PQBP-1のC末端43残基からなるフラグメント(PQBP-1-CT43)を用いて、Q241C変異体とQ264C変異体の発現・精製を行い、それぞれに常磁性標識試薬であるMTSLを導入した。PQBP-1-CT43と^<15>NラベルしたU5-15kDとの結合をNMRによって検出したところ、PQBP-1はU5-15kDの分子表面にある疎水性領域に局在していることがわかった。・ これまでの天然変性蛋白質の動的構造解析で実績のある緩和分散を簡便に解析できるプログラムを完成させた。またNMRによる天然変性蛋白質の解析では、シグナルの重なりが問題となるが、緩和分散を示す(揺らいでいる)残基のシグナルだけを残して測定する新しい手法の開発に着手し、予備実験では上手く測定が出来ることを確認した。・ ヒストンの大腸菌発現系を用いてヒストンH2Aを13Cと15Nでラベルし非ラベルのH2Bとの複合体を調製しNMRの測定をおこなった。H2AのN末のフレキシブルアームのNMRによる解析を行った。基本転写因子のTFIIEとTFIIHの相互作用に関してはTFIIEのαサブユニットのC末酸性ドメインとTFIIHのp62サブユニットが複合体構造に基づいて動的構造の解析を開始した。
すべて 2010 2009
すべて 雑誌論文 (6件) (うち査読あり 5件) 学会発表 (31件)
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