計画研究
複製フォーク進行停止の修復過程で重要な役割を担うヒトのhHef (FANCM)とアーキアのHefタンパク質について、それぞれの天然変性領域と相互作用するタンパク質を網羅的にスクリーニングして得られた候補タンパク質の解析を進めた。天然変性領域が複数のタンパク質因子と相互作用するためには、フレキシブルな構造変換が必要であり、それを実験的に証明するために構造解析を進めた。アーキア由来のHefについては結果をまとめて論文投稿した。ヒト由来のhHefについては、結晶化やNMR解析を行うための試料調製に多くの努力を払った。特に、ヒトHefとチェックポイント制御因子である MDC1の相互作用に力を入れ、結合に伴うhHef天然変性領域の構造変化解明を目指した。多くの実験を重ねて、MDC1のhHef結合部位を可溶性タンパク質として精製する方法を見つけ出した。出芽酵母のテロメアリピートがヌクレオソームポジショニングを破壊することを示し論文発表した。ヒトのテロメアリピートにおけるヌクレオソーム形成とTRF1とTRF2の天然変性領域の機能を解析するための実験系を構築し解析を進めた。減数分裂初期遺伝子群の転写の活性と抑制を制御するUme6において、Ime1、Isw2クロマチンリモデリング因子複合体、Sin3-Rpd3ヒストン脱アセチル化酵素複合体との相互作用に関与する天然変性領域のセグメントを決定した。Nucleophosminは核小体に局在し、ヒストンシャペロン活性を有すること、クロマチン構造の制御に関わること、rRNA結合活性を通してリボソーム生合成に関わることを明らかにした。Nucleophosminは294アミノ酸からなるタンパクで、C末端領域は特異的なRNAに結合するのに必須であることがわかった。天然変性状態の中央領域が、Nucleophosminの機能に果たす役割を解析した結果、ID領域がリン酸化を介して、Nucleophosmin のRNA結合活性を調節することが明らかになった。
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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