気孔は植物がガス交換を行うための器官である。気孔は、光や湿度、CO2といった大気成分、エリシター刺激などの外部環境情報と、全身の代謝バランスなどの生体情報の集積地である。植物個体の成長や生存のために最適な体内環境を維持するように、気孔はこれらの情報を統合し、そのガス交換効率を最適化する高度の情報処理システムを備えている。本研究においては、ハイスループットサーマルイメージングの技法を用いた変異体スクリーニングを精密に制御されたCO2環境下で遂行し、CO2シグナル伝達因子HT1、そのエフェクター因子SLAC1、気孔機能化因子SCAP1、気孔応答活性化因子PATROL1などの新規因子の同定を行った。
|