研究分担者 |
石黒 浩 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (10232282)
中村 泰 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助教 (70403334)
住谷 昌彦 東京大学, 医学部付属病院, 助教 (80420420)
脇田 優仁 独立行政法人産業技術総合研究所, 知能システム研究部門, 主任研究員 (90358367)
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研究概要 |
平成22年度は,前年度に開発したアンドロイドロボット「アクトロイドF」をベースに,「ロボットによるよい聞き手」の実現へ向けて以下の研究開発を行った. 1.アンドロイド実験プラットフォームの開発 アクトロイドFを利用した病院の陪席実験などを行うための動作システム,および操作インタフェースの開発を行った.ロボットの動作生成手法としては(1)オペレータが画面上で動きを指定するGUIを用いたもの,(2)オペレータ/対話相手の顔・頭部の動きを画像により計測してロボットの動きを生成するもの,(3)ロボットが自律的に確率的な動きを生成するもの,の3種類を実装した.また,これに加えて音声処理として(4)マイクロホンアレイを用いた音源定位により話者の位置を検出し視線を向ける機能と,(5)声質変換(ボイスチェンジ)機能により男性がアンドロイドを通してオンラインで発話する機能,を実装した. 2.病院での実証実験 アンドロイドを診察に陪席させ,患者に同調させてうなずきや笑顔を表出することにより,患者の診察に対する満足度を上げることができる,という効果を検証するために,大阪大学附属病院,および東京大学附属病院の麻酔科外来診察室において,それぞれ約1ヶ月の実証実験を行った.また,高齢者の認知症予防活動「ほのぼの研究所」や発達障害児の支援に関する研究会などでもアンドロイドのデモンストレーションを行い,高齢者・障害者のコミュニケーション支援に向けた検討を行った.
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