研究領域 | 現代社会の階層化の機構理解と格差の制御:社会科学と健康科学の融合 |
研究課題/領域番号 |
21119003
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
川上 憲人 東京大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90177650)
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研究分担者 |
福田 吉治 山口大学, 医学部, 教授 (60252029)
大平 英樹 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (90221837)
六反 一仁 徳島大学, ヘルスバイオサイエンス研究部, 教授 (10230898)
島津 明人 東京大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (80318724)
荒木 剛 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (00456120)
藤原 武男 独立行政法人国立成育医療研究センター, その他部局等, その他 (80510213)
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キーワード | 社会医学 / 心理学 / ストレス / 脳・神経 / 遺伝子 |
研究概要 |
1.実態解明グループ・媒介要因解明グループ(川上、福田、島津、藤原) 1)地域パネル調査、職域パネル調査を含む大規模データベースを利用して社会階層が健康に与える影響とその媒介要因について解析した。2)地域パネル調査、職域パネル調査において追加調査としてバイオマーカー、遺伝子等を測定した。3)子どもパネル調査の研究デザイン、調査項目などの準備を行った。 2.心理・生理メカニズム解明グループ 1)多目的コホート(世帯)調査(成人):多目的コホート(世帯)調査の回答者から関東在住者合計500名の20歳以上成人を脳画像・バイオマーカー・心理検査に参加依頼し、①光トポグラフィ装置(日立メディコ社、ETG-7100)を用いた脳画像検査、②末梢の神経免疫内分泌反応パターン、③心理検査を開始した(川上、荒木、平成25年度まで継続)。2)多目的コホート(世帯)調査(子供):上記の成人調査に参加した者の子供(5~14歳)200名に対する①NIRSを用いた脳画像検査、②心理検査の準備を行った(川上、荒木)。3)多目的コホート(労働)調査の参加者のうち、東海地方在住の者200名について、①セロトニン・トランスポーター他ストレス反応に関連する各種遺伝子多型を測定を開始した、②MRIによる脳構造画像を測定の上、急性ストレス課題を負荷した場合の脳機能(15O-PETによる)、自律神経系活動、神経内分泌系活動および免疫系活動を測定した。③急性ストレス課題負荷時の末梢の神経免疫内分泌反応パターンについて末梢血(白血球)を採取し、遺伝子発現の網羅的解析を行った(大平、六反、平成25年度まで継続)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成23年10月、被験者200名を調査予定であった多目的コホート(世帯)研究の面接・採血において、同じ研究領域で先行している多目的コホート(世帯)の調査の遅延により、研究対象の被験者が予定数確保出来ないことが判明した。その後、研究協力者の協力を得て、新たに別の調査地域を選定することで、予定数の被験者確保ができる見通しがたっている。しかし、調査地域変更による、学内研究計画再申請の手続きや調査項目の調整等に4ヶ月、打ち合わせの日程調整等に2ヶ月、面接・採血調査の再実施に7ヶ月の追加が必要となり、年度内の補助業務の完了が困難となった。しかしその後研究を進め、平成24年平成24年2月までに多目的コホート(世帯)調査の対象者に面接・採血調査を実施し、調査結果の分析を行い、平成24年3月までに、学会発表及び研究成果とりまとめを行うことができた。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度についてもさらに、多目的コホート(世帯)調査への面接・採血調査対象者数を増やすために継続して調査を行う。
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