研究領域 | ヘテロ複雑システムによるコミュニケーション理解のための神経機構の解明 |
研究課題/領域番号 |
21120011
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研究機関 | 北陸先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
橋本 敬 北陸先端科学技術大学院大学, 知識科学研究科, 教授 (90313709)
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研究分担者 |
森田 純哉 北陸先端科学技術大学院大学, 知識科学研究科, 助教 (40397443)
金野 武司 北陸先端科学技術大学院大学, 知識科学研究科, 特任助教 (50537058)
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研究期間 (年度) |
2009-07-23 – 2014-03-31
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キーワード | コミュニケーションシステム / 役割反転模倣 / 対称性推論 / 二者同時脳波計測 / 複雑系 / 調整ゲーム / 言語進化実験 / 実験記号論 |
研究概要 |
複雑系の観点からコミュニケーションを見ると,コミュニケーションとは情報や知識の共有のみならず,新しい情報や意味を作る活動と捉えられる.また,コミュニケーションを可能にするシステム=コミュニケーション・システム自体が,人々の相互作用を通じて共創(co-creation)する.われわれは,このコミュニケーションシステムの共創のプロセスとメカニズムの理解に向けた研究を,実験記号論の枠組みを用い,実験室内言語進化実験,その実験中の脳波計測,および,シミュレーションによる解析により進めてきた. これまでに,コミュニケーションシステムの共創が,共通基盤の構築,記号システムの共有,役割分担の形成という3段階で生じることを示しており,今年度は主にこの第3段階が可能になる要因を探求してきた.言語進化実験の行動データの分析により分かったことは,第2段階で共有される記号システムの類似性が初期から高い場合に,最終的に役割分担の段階が成立し,言外の意味を伝達できるコミュニケーションシステムが作られるということである. この実験を再現する強化学習モデルを作ってシミュレーション解析を行った.エージェントの行動モデルとして,これまで用いてきた事例ベース学習,役割反転模倣学習に加えて,対称性推論を行うモデルを加えて,それぞれが人間の実験データをどの程度再現するかを確かめたところ,役割反転模倣と対称性推論を合わせたモデルが再現性が高いことがわかった. さらに,脳システム班との共同研究により,この実験課題中の二者脳波同時計測を行っている.実験参加者が事例ベース的な行動をしている場合と模倣的な行動をしている場合について,位相同期ネットワークの二者脳間の共通性を解析した結果,後者の場合に共通性が高まっていることがわかった.
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現在までの達成度 (区分) |
理由
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
25年度が最終年度であるため、記入しない。
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