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2013 年度 実績報告書

細胞動態における分子構造の遷移と機能発動

計画研究

研究領域過渡的複合体が関わる生命現象の統合的理解-生理的準安定状態を捉える新技術-
研究課題/領域番号 21121007
研究機関大阪大学

研究代表者

早坂 晴子  大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (70379246)

研究期間 (年度) 2009-07-23 – 2014-03-31
キーワードGPCR / ケモカイン / 細胞遊走
研究概要

私は昨年までにマウスT細胞およびヒト乳癌細胞株において、ケモカイン受容体であるCCR7の活性が別の受容体であるCXCR4シグナルにより亢進することを明らかにしてきた。本年度はこの現象の基盤となる分子機構について詳細な検討を行った。CXCR4 リガンド処理、非処理の条件下で CCR7 発現レベルをフローサイトメトリーで解析したところ、顕著な変化は見られなかった。一方蛍光顕微鏡下での発現解析では、CXCR4 リガンド処理条件下で細胞膜への CCR7 リガンドの局所的な結合促進が観察された。また CXCR4 リガンド処理では、 CCR7 リガンド非依存的な CCR7 ホモダイマー形成の促進および、局所的な CCR7/CXCR4 ヘテロダイマー形成の促進が観察された。以上の結果から、 CXCR4 リガンドで誘導される CCR7 反応性亢進のメカニズムとして、① CXCR4 結合分子 により 細胞膜上で CCR7 ホモダイマーおよび CCR7/CXCR4 ヘテロダイマー形成が形成される。また CCR7/CXCR4 ヘテロダイマーの局所的集積が誘導される。② ①の結果、細胞膜局所の CCR7 リガンド結合能が上昇する。③ ②の結果、CCR7 リガンド誘導性細胞遊走が亢進する、という一連の経路が関与する可能性が考えられた。
一方、第二の研究テーマとして、接着分子CD44の立体構造平衡がin vivoにおけるがん細胞動態に重要である可能性の検討を行った。各CD44変異体を遺伝子導入した乳がん細胞株MCF7を獲得し、トータルイメージングシステム(IVIS)を用いてがん転移能との相関解析を試みてきた。この解析から、特に活性型CD44を発現するがん細胞を移植したマウスの死亡率が高い傾向がみられるという予備的な結果を得た。今後この結果の統計学的有意性について検討する必要がある。

現在までの達成度 (区分)
理由

25年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

25年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2013 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] Dynamic changes in endothelial cell adhesion molecule nepmucin/CD300LG expression under physiological and pathological conditions.2013

    • 著者名/発表者名
      Umemoto, E, Takeda, A., Jin, S., Luo, Z., Nakahogi, N., Hayasaka, H., Lee, C.M., Tanaka, T. & Miyasaka, M.
    • 雑誌名

      PLoS One

      巻: 8 ページ: e83681

    • DOI

      10.1371/journal.pone.0083681

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 小林 大地, 宮坂 昌之, 早坂 晴子2013

    • 著者名/発表者名
      ケモカイン受容体の協働作用による効率的なリンパ球移動の誘導
    • 雑誌名

      生体の科学

      巻: 694 ページ: 398-399

  • [学会発表] ケモカイン受容体多量体形成による細胞動態の調節

    • 著者名/発表者名
      早坂 晴子
    • 学会等名
      日本生物物理学会
    • 発表場所
      京都国際会議場
    • 招待講演
  • [学会発表] CXCR4 ligands promote CCR7-dependent CD4 T cell migration- possible involvement of CCR7 oligomerization

    • 著者名/発表者名
      早坂 晴子、小林 大地、宮坂 昌之
    • 学会等名
      日本免疫学会
    • 発表場所
      千葉

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公開日: 2015-05-28  

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