脳によって生起する情動(不安、恐怖、快楽など)は、生物が生存するうえで必要不可欠な生理機能である。現代社会における過度な様々なストレスが一因となり、情動反応の亢進や消失といった情動障害が生じ、うつ病や適応障害、不安障害をはじめとする精神疾患との病態に関与するとされる。本研究では、特に細胞外分子の変化を捉えるために、脳深部イメージング法やマイクロダイアリシス法などの分子脳生物学的手法を組み合わせ、ストレスに伴う情動障害の病態解明を目指した。最終年度は、慢性ストレスモデルなどの病態モデルマウスを対象として、これまで確立を進めた、脳深部イメージング法を用いた扁桃体神経活動の計測を行った。また、マイクロダイアリシス法を用い、神経活動を誘導した際の経時的な脳内物質の回収を行い、学術変革領域内の共同研究者へ提供し、超高感網羅解析に成功した。一方、高蛍光標識高分子ミセルをの全身における動態について、病態モデルにおける際を検討し、その一端を明らかとした。
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