生命や生体分子における速度論制御「遅延」に注目し,そのメカニズムの理解とものづくりへの展開を目指す本領域において,本研究では,生体分子の構造形成における遅延制御メカニズムの解明に取り組んだ.特に,フォールディング途上の未成熟なタンパク質を認識し,フォールディング過程を制御する「シャペロン」に注目し,シャペロンが基質タンパク質を認識しフォールディングを制御するメカニズムの解明に取り組んだ.研究推進においては,領域内での密接な連携により,複数の計測技術,解析技術,計算などを相補的に取り入れた学際融合共同研究を行い,タンパク質フォールディングやシャペロンのメカニズムについて新たな知見を得た.
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